POGドラフト対策 ブログ

2WS indexと名付けたPOG期間内2勝以上を上げる可能性の高い2歳馬をPOGドラフト前に探し当てるための指数を開発・検証中。

【勝ち組POG】繁殖牝馬研究 ~ サロミナ ~

早期デビュー+大きな馬格が指名条件!

サロミナ

サロミナ

サロミナ

競走馬としてのサロミナ

繁殖牝馬サロミナは父馬Lomitas、母馬Saldentigerin、母父Tiger Hillの配合で生まれたサラブレッドです。競走馬としての生涯戦績は5戦4勝。主な勝ち鞍には2012年独オークス 【GⅠ】があります。サロミナはGⅠタイトルを持ち、5戦4勝と高い勝率のまま繁殖入りすることとなった優秀な競走馬でした。

 

サロミナの血統背景

繫殖牝馬サロミナの父馬Lomitasは英国産のサラブレッドで、ノーザンダンサー系の種牡馬です。Lomitasの競走馬時代の生涯戦績は19戦10勝で、主な勝ち鞍には独オイロパ賞 【GⅠ】、独バーデン大賞 【GⅠ】、独ベルリン銀行大賞 【GⅠ】があります。種牡馬としてもサロミナの他に、2011年凱旋門賞 【GⅠ】勝ち馬のデインドリームをはじめ、米独仏伊で計8頭のGⅠウイナーを輩出しています。

 

一方、母馬Saldentigerinは、ドイツ産のサラブレッドで、競走馬時代の生涯戦績は17戦3勝。3勝しかしていませんが、3勝の中には2005年バーデンヴュルテンベルクトロフィ 【GⅢ】があります。母系を遡ってみると、サロミナの祖母Saldeより広がる牝系からは、サロミナ産駒のサラキア、サリオス以外に2021年NHKマイルカップ 【GⅠ】勝ち馬のシュネルマイスターも輩出されており、母系は活気溢れる血統背景を有していると考えられます。

 

サロミナ産駒のPOG期間内戦績及び傾向

サロミナ産駒一覧

サロミナ産駒一覧

サロミナ産駒の特徴と傾向を明らかにすべく、既にPOG期間を終了している7番仔サロミナ2022(馬名未登録)までをまでを考察対象とします。出世頭は2019年朝日杯フューチュリティステークス 【GⅠ】勝ち馬のサリオスです。

 

父系の違いによる戦績の差について

繫殖牝馬サロミナにはこれまでディープインパクトとハーツクライしか交配されていません。ディープインパクトとの配合からも、ハーツクライとの配合からも重賞ウイナーが輩出されていますので、どちらの種牡馬も配合相性としては悪くはないと考えられます。ただ、ハーツクライ産駒サリオスはGⅠウイナーで、サロミナ産駒の出世頭としての実績を残していますので、ディープインパクトよりもハーツクライの方が配合相性は良いのかもしれません。

 

サロミナ産駒の性差による戦績の差について

重賞ウイナーの2頭サリオス、サラキアがそれぞれ牡馬と牝馬ですので、産駒の性差による戦績差は無いと考えて良さそうです。性差による戦績差は無いようですが、考察対象のサロミナ産駒の牡馬のデビュー戦時の馬体重は490 ~ 534 kg、牝馬産駒のデビュー戦時の馬体重は424 ~ 436kgとなっており、牡馬産駒と牝馬産駒の馬格には差があるようです。

 

サロミナ産駒のデビュー時期について

出世頭のサリオスが2歳6月にデビューしていますし、サロミナは高い確率で高い素質を持った仔を輩出するので、サロミナ産駒をPOGで指名することを考える方は少なくないと思います。しかし、サリオス以外のサロミナ産駒はあまり早い時期にはデビューしていません。2番仔サラキアはサリオスに次ぐ戦績を残していますが、デビューは3歳1月、重賞初勝利は5歳の10月、エリザベス女王杯 【GⅠ】2着。有馬記念 【GⅠ】2着の戦績を残したのも5歳になってからでしたので、本格化は古馬になってからということになります。サラキアに限らず、現在4連勝で重賞勝ちも期待されているエスコーラもデビューは3歳1月で、POG期間内の戦績は1戦0勝でした。サロミナ産駒の本格化は総じて遅く、POG向きではないのかもしれません。ただし、サリオスは2歳6月と世代で最も早くデビューして、クラシック戦線を賑わす活躍をしましたので、早い時期にデビューできるサロミナ産駒であるならばPOG指名を狙っても良いと考えます。

 

サロミナ産駒のデビュー時の馬体重について

最軽量でデビューしたのは6番仔のサリエラで、デビュー戦時の馬体重は424kgでした。一方、最重量でデビューしたのは出世頭のサリオスで、デビュー戦時の馬体重は534kgでした。サリオスに次ぐ出世頭のサラキアのデビュー戦時の馬体重は436kgと小柄でしたので、サリオス産駒はサイズが小さくとも活躍できる素質を備えていると考えられます。ただ、馬体が小柄だと、成長を促すべく、デビューは遅れがちですし、少ない体重がレースに使うことで、更に減ってしまうので、期間を詰めて使うことも難しく、一定期間内に結果を出すことが求められるPOGでは活躍が難しくなります。『早期デビュー+大きめ馬格』が指名する上での条件なのかもしれません。ちなみに490kgの馬体重でデビューしたサラミスは脚元のトラブルを抱えていたようですし、496kgの馬体重でデビューしたエスコーラはボーンシストを抱えていたためデビューが遅れました。馬体トラブルがないことやトラブルの程度の把握は、指名を考える上では欠かせない条件ですね。

 

繁殖牝馬 サロミナ レーダーチャート

サロミナRC

サロミナRC

POGでサロミナ産駒を指名する時のポイント

  • サロミナ自身は良質な血統背景を持った仔出しの良い良質な繁殖牝馬。
  • 産駒が本格化するのは遅めの場合がある。
  • POGで狙うならば早期デビュー+大きな馬格