POGドラフト対策 ブログ

2WS indexと名付けたPOG期間内2勝以上を上げる可能性の高い2歳馬をPOGドラフト前に探し当てるための指数を開発・検証中。

【勝ち組POG】繁殖牝馬研究 ~ カルティカ ~

優秀な繫殖牝馬だが・・・カルティカ

カルティカ

カルティカ

競走馬としてのカルティカ

繁殖牝馬カルティカは英国産で、父馬Rainbow Quest(1981-2007)、母馬Cayman Sunset、母父Hight Shiftの配合で生まれたサラブレッドです。競走馬時代の生涯戦績は18戦1勝。1勝しかしていませんので、競走馬としては大成できませんでしたが、2010年仏フィユドレール賞 【GⅢ 芝2100m】で3着の入線実績があります。

 

カルティカの血統背景

繫殖牝馬カルティカの父馬Rainbow QuestはRed God⇒Blushing Groomへの流れを汲むRed God系の種牡馬です。生涯戦績は14戦6勝。主な勝ち鞍に1985年凱旋門賞 【GⅠ】があります。種牡馬としては英米仏愛伊日でGⅠウイナーを計20頭も輩出している種牡馬で、日本では1996年有馬記念 【GⅠ】勝ち馬のサクラローレルがGⅠ戦線で活躍しました。

 

一方、母馬Cayman Sunsetは父馬Night Shift、母馬Robinaの配合のサラブレッドで、生涯戦績は21戦3勝。3勝しかしていませんので競走馬としては大きな実績は残せていません。血統の遡ってみても、これといった活躍馬は見当たりません。繁殖牝馬としてはカルティカの他に2020年独フィリーズマイル 【GⅠ】勝ち馬 Pretty Gorgeous の母馬 Lady Gorgeousを輩出しています。つまり、Cayman Sunset は良質な繁殖牝馬を輩出する繁殖牝馬とも言えます。

 

カルティカ産駒のPOG期間内戦績及び傾向

カルティカ産駒一覧

カルティカ産駒一覧

カルティカ産駒の特徴と傾向を把握するため、POG期間を既に経過している7番仔シャルラハロートまでを考察対象として進めます。ただし、4番仔Qaabilまでは海外デビューですので、情報入手が困難なため、限定的な考察となってしまうことを御了承ください。カルティカ産駒の出世頭は2016年英コロネイションS 【GⅠ】、同年 仏ロートシルト賞 【GⅠ】勝ち馬のQemahと2022年 菊花賞 【GⅠ】勝ち馬アスクビクターモアです。

 

カルティカ産駒のデビュー時期について

日本でデビューした考察対象のカルティカ産駒3頭はいずれも2歳の内にデビューしています。カルティカ産駒は体質が弱くデビューが遅れるという傾向にはないようです。また。また、日本デビューしたカルティカ産駒3頭は、いずれもデビュー戦を勝利で飾ることはできていません。

 

父系の違いによる戦績の差について

カルティカはDanehill Dancerとの配合で2016年英コロネイションS 【GⅠ】、同年 仏ロートシルト賞【GⅠ】勝ち馬のQemahを、ディープインパクトとの配合で2022年 菊花賞 【GⅠ】勝ち馬のアスクビクターモアを輩出しています。異なる種牡馬でそれぞれGⅠウイナーを輩出している優秀な繁殖牝馬ですので、今後のカルティカ産駒からも活躍馬が輩出されることが期待されます。

 

カルティカ産駒のデビュー時の馬体重について

日本でデビューした考察対象のカルティカ産駒3頭の内、セブンフォールド、アスクビクターモアのデビュー戦時の馬体重はいずれも468kgでした。また、7番仔シャルラハロートのデビュー戦馬体重は442kgと上2頭よりもやや小さめでした。小さな馬体でデビューする産駒が多い印象のディープインパクト産駒の兄2頭よりも小さな馬体重でのデビューとなりました。そして、その戦績はと言えば、5戦0勝でした。

 

カルティカ産駒の性差による戦績の差について

出世頭のQemahは牝馬、アスクビクターモアは牡馬ですので、カルティカ産駒は性差による戦績差はないと考えて良さそうです。性差による戦績はありませんが、ディープインパクト産駒の2頭の戦績には大きな違いが生じました。デビュー戦時の馬体重は同じ、性別も、父馬も同じ(全く同じ血統構成)でありながら、セブンフォールドのPOG期間内の戦績は3戦0勝。アスクビクターモアのPOG期間内の戦績は7戦3勝と全く異なる戦績でした。これらを見分ける絶対的な基準は不明ですが、デビュー時期が1つのヒントであったのではないかと考えます。セブンフォールドのデビュー時期は2歳12月、アスクビクターモアは2歳6月と半年も異なります。早期デビューできたアスクビクターモアは2歳の早い時点でデビューできるほど、競走馬として成長できていたのだと。早期デビューできる体質の強さ、成長度合いが、競走馬としての素質を花開かせるに至ったのではないでしょうか。

 

繁殖牝馬 カルティカ レーダーチャート

カルティカ レーダーチャート

カルティカ レーダーチャート

 

POGでカルティカ産駒を選ぶ時のポイント

  • カルティカは異なる種牡馬で、それぞれGⅠウイナーを輩出しているので、一定レベル以上の種牡馬であれば、特に問題はないと思われます。
  • 馬格は小さくない方が好ましい(デビュー戦時馬体重460kg程度以上??)。
  • 加えて、早期デビュー可能か否かが、活躍を予見するヒントなのかもしれません。