POGドラフト対策 ブログ

2WS indexと名付けたPOG期間内2勝以上を上げる可能性の高い2歳馬をPOGドラフト前に探し当てるための指数を開発・検証中。

【勝ち組POG】繁殖牝馬研究 ~ コスモクリスタル ~

ステイゴールド系種牡馬との配合に疑問

コスモクリスタル

コスモクリスタル

コスモクリスタル

競走馬としてのコスモクリスタル

繁殖牝馬コスモクリスタルは父馬マイネルラヴ、母馬クリスチャンネーム、母父Cadeaux Genereuxの配合で生まれたサラブレッドです。競走馬としての生涯戦績は22戦4勝。主な勝ち鞍は2010年美利河特別(1000万下)です。重賞での実績はなく、競走馬としては大成できませんでした。

 

コスモクリスタルの血統背景

繫殖牝馬コスモクリスタルの父馬マイネルラヴ(1995-2012)は生涯戦績23戦5勝、主な勝ち鞍に1998年スプリンターズステークス 【GⅠ】があるサラブレッドです。1998年のスプリンターズステークスは、モーリス・ド・ゲスト賞 【GⅠ】勝ち馬のシーキングザパール、GⅠを5勝した名マイラー、タイキシャトルを下しての勝利でした。種牡馬としては、2005年ニュージーランドT 【GⅡ】勝ち馬マイネルハーティー、2008年京王杯2歳S 【GⅡ】勝ち馬のゲットフルマークス、2009年アーリントンC 【GⅢ】勝ち馬ダブルウェッジを輩出。母父としても2014年JBCスプリント 【GⅠ】勝ち馬ドリームバレンチノ、2019年さきたま杯 【GⅡ】勝ち馬ウインムート、2020年CBC賞 【GⅢ】勝ち馬ラブカンプーを輩出しており、マイネルラヴは自身が得意としていた短距離路線での適性を産駒に伝える種牡馬だったようです。

 

一方、コスモクリスタルの母馬クリスチャンネームは生涯戦績10戦1勝。1995年函館2歳S 【GⅢ】3着入線の実績はありますが、それ以外に目立った戦績は無く、競走馬としては大きな活躍をすることなく繁殖入りしました。繁殖牝馬としても重賞で活躍するような競走馬を輩出できませんでした。しかし、血統背景を遡ってみると、Reprocolorの名前があります。Reprocolorから広がる牝系には、1993年カルティエ賞最優秀古馬に選出されたオペラハウスやGⅠ4勝のKayf Taraをはじめ、ネックレス、Izzi TopといったGⅠウイナーがいます。クリスチャンネームは、競走馬、繁殖牝馬としては、大きな活躍はできていませんが、良質な血統背景をもっている繁殖牝馬と言えます。

 

コスモクリスタル産駒のPOG期間内戦績及び傾向

コスモクリスタル産駒一覧

コスモクリスタル産駒一覧

コスモクリスタル産駒の傾向及び特徴を把握すべく、POG期間を終了している8番仔ウインアイオライトまでを対象として考察を進めます。出世頭は2022年関谷記念 【GⅢ】、同年 東京新聞杯 【GⅢ】勝ち馬の6番仔ウインカーネリアンです。

 

コスモクリスタル産駒のデビュー時期について

考察対象とした8頭の内、2歳でデビューできなかったのは、初仔ウインアメジスト、5番仔ルビ―ガール、7番仔ウインモリオンです。8頭中3頭がデビューできていません。2歳デビュー率がやや低めですので、コスモクリスタル産駒をPOG指名候補と検討する時にはデビュー時期に関する情報に注意した方が良いでしょう。

 

コスモクリスタル産駒のデビュー時の馬体重について

考察対象のコスモクリスタル産駒8頭の内、最軽量でデビュー戦を迎えたのは、ステイゴールド産駒のウインルチルで、デビュー戦時の馬体重は428kgでした。ちなみに2番目に軽い体重でデビューしたのも、ステイゴールド産駒のウインシトリンで、デビュー戦時の馬体重は430kgでした。父馬ステイゴールドも430kg前後の小柄な馬体でしたので、父の特徴が受け継がれていたのでしょう。ちなみに3番目に軽い体重でデビューしたのはナカヤマフェスタ産駒の5番仔ルビ―ガールでした。ナカヤマフェスタもステイゴールド産駒ですので、ステイゴールド系の種牡馬との配合では、小さな馬格の仔が生まれやすく、戦績も芳しくありません。一方、最重量でデビューしたのは2番仔ウインガーネットで、デビュー戦時の馬体重は484kgでした。出世頭のスクリーンヒーロー産駒のウインカーネリアンで、デビュー戦時の馬体重は476kgでした。POGでコスモクリスタル産駒を指名するならば、470kg程度の馬格があることが望ましいと考えます。

 

コスモクリスタル産駒の性差による戦績の差について

出世頭のウインカーネリアンが牡馬ですので、牡馬の方が活躍する可能性が高いと思われるかもしれませんが、ウインカーネリアンを除いて、産駒達のPOG期間内の戦績を見てみると、牡馬と牝馬の間の戦績に大きな差は見られませんので、コスモクリスタル産駒をPOGで指名するにあたっては、性別は特に気にする必要はないと考えて良さそうです。

 

父系の違いによる戦績の差について

出世頭のウインカーネリアンはスクリーンヒーロー産駒ですので、スクリーンヒーローとの配合相性は悪くないと思われます。ステイゴールド系種牡馬との配合は小さい仔に生まれる傾向にあり、戦績も芳しくないことから、POGでの指名は避けた方が良いと思われます。リーディングサイアーランキング上位のサンデーサイレンス系種牡馬やキングカメハメハ系種牡馬との配合が興味深いのですが、まだ、実現はされていません。

 

繫殖牝馬 コスモクリスタル レーダーチャート

コスモクリスタルRC

コスモクリスタルRC

POGでコスモクリスタル産駒を指名する時のポイント

  • 産駒のデビュー予定時期には注意を払った方が良いでしょう。
  • ステイゴールド系種牡馬との配合相性はイマイチ。キングカメハメハ系種牡馬との配合は興味深い。
  • 兄姉のPOG期間内の競走実績はそれほど良くないので、POG向きの血統ではないかもしれません。