リアムは母馬のスターダムバウンドが11歳の時に出産した5頭目の仔。スターダムバウンドにはこれまでBig Brown、キングカメハメハ、ディープインパクト、ロードカナロアが種付けされた。これまで生まれてきた仔達は、父馬は異なっていても、いずれも芦毛の仔であり、母馬の影響を色濃く受けているものと思われる。しかしながら、競争能力は受け継がれてはいないようで、産駒達のPOG期間内の戦績は全くと言っていいほど、良いところがない。
繁殖牝馬としては全く活躍していないスターダムバウンドではあるが、競走馬としての戦績は輝かしい。主な勝鞍には、BCジュヴェナイルフィリーズ 【G1】、サンタアニタオークス 【G1】、ラスヴィルヘネスS 【G1】、オークリーフS 【G1】、デルマーデビュタントS 【G1:米ダート1400m】があり、2008年にはエクリプス賞最優秀2歳牝馬に選出された。
リアムはスターダムバウンドにとっての2頭目のディープインパクト産駒である。スターダムバウンド自身、繁殖牝馬としてのピークを過ぎつつある年齢を迎えており、競走馬としての高い能力を持った産駒の誕生が待たれるところであり、リアムには大きな期待がかかっている。
そんなリアムの2WS indexは934であり、高い数値を示している。2WS index的にはドラフト指名すべき馬である。しかし、気になるのは、1頭目のディープインパクト産駒であるエイプリルミストのPOG期間内の戦績が5戦1勝であったこと。これまで一流の競走馬を輩出してきたディープインパクトを父馬に迎えてもなお、エイプリルミストには全く良いところがなかったのは、リアムをPOGドラフトで指名すべきか否か・・・選択にあたって大いに迷う点である。
2WS indexにおいては、ディープインパクト産駒は総じて高い数値を示す。もちろん、それはディープインパクトの種牡馬としての能力の高さがそうさせているので、いつ、父馬・母馬の名に恥じない産駒が生まれてきても不思議ではない。しかし、どのディープインパクト産駒をドラフト指名すべきかという点で考えると、リアムより先にドラフト指名すべきディープインパクト産駒は多数いる。