エリザベスタワー超えは・・?
ターフドンナ
競走馬としてのターフドンナ
繫殖牝馬ターフドンナはドイツ産で、父馬はDoyen、母馬Turfaue、母父Big Shuffleの配合で生まれたサラブレッドです。生涯戦績は4戦2勝。主な勝ち鞍に2015年独オークスがある一流の競走能力を持ったサラブレッドでした。
ターフドンナの血統背景
繫殖牝馬ターフドンナの父馬Doyenは、日本ではあまり馴染みのない名前ですが、アイルランド産のサラブレッドで、2004年 Kジョージ& QエリザベスS 【GⅠ】の勝ち馬です。競走馬としてはビッグタイトルを手にした優秀なサラブレッドでしたが、種牡馬としてはターフドンナ以外には、あまり活躍馬は出てきていないようです。
一方、母馬Turfaueはドイツ産のサラブレッドで、競走馬としてはデビューしておらず、競争能力がいかほどのものだったのかは不明です。繁殖牝馬としてもターフドンナ以外に特筆すべき実績を残した仔を輩出できていません。
ターフドンナ産駒のPOG期間内戦績及び傾向
ターフドンナ産駒の特徴と傾向を把握すべく、3番仔フングニルまでを対象に考察を進めます。出世頭は2021年 チューリップ賞 【GⅢ】勝ち馬のエリザベスタワーです。
ターフドンナ産駒のデビュー時期について
考察対象のターフドンナ産駒3頭の内、2歳時に競走馬デビューできなかったのは、2番仔のヴィクトリアタワーです。考察対象が3頭しかいないので、まだ、傾向を把握するのは難しいのですが、2歳時に競走馬デビューした初仔エリザベスタワーも3番仔フングニルも12月になってからの競走馬デビューでしたので、ターフドンナ産駒は決して早い時期に競走馬デビューできる血統ではない可能性が高いと言えます。
ターフドンナ産駒のデビュー時の馬体重について
考察対象のターフドンナ産駒3頭の内、最軽量で競走馬デビューしたのは2番仔ヴィクトリアタワーで、デビュー戦時の馬体重は454kgでした(POG期間内戦績:1戦0勝)。一方、最重量で競走馬デビューしたのは3番仔フングニルで、デビュー戦時の馬体重は562kgでした(POG期間内戦績:2戦2勝)。考察対象のターフドンナ産駒3頭の内、2頭が馬体重500kg超で競走馬デビューしていますので、繁殖牝馬ターフドンナはしっかりした体格の仔を輩出しやすい繁殖牝馬なのかもしれません。
ターフドンナ産駒の性差による戦績の差について
考察対象のターフドンナ産駒3頭の内訳を見てみると、牝馬が2頭、牡馬が1頭です。出世頭のエリザベスタワーが牝馬ですので、エリザベスタワー産駒は牝馬の方が良績を期待できそうに思われるかもしれませんが、牡馬産駒のフングニルがPOG期間内2戦2勝、現時点(2023年12月7日時点)で3戦2勝 2着1回と底を見せていませんので、現時点の産駒成績を見て、牝馬の方が良績を期待できると判断するのは、やや早計のように思えます。
父系の違いによる戦績の差について
繁殖牝馬ターフドンナには、これまでKingman、Postponed、イスラボニータが配されてきました。出世頭のエリザベスタワーの父馬はKingmanですので、エリザベスタワーとKingmanの配合相性は悪くはないのでしょう。Kingmanとは血統が全く異なるイスラボニータとの配合で、現時点で3戦2勝の実績を上げており、豊かな将来性を予感させているフングニルを輩出していますので、ターフドンナは種牡馬を選ばず活躍馬を輩出できる可能性の高い繁殖牝馬である可能性が高いと考えます。
繁殖牝馬 ターフドンナ レーダーチャート
POGでターフドンナ産駒を指名する時のポイント
- 超一流とまでは言えない血統背景だが、ターフドンナ自身は優秀な繁殖牝馬。
- 産駒の競走馬デビューは遅めですので、競走馬デビュー見込みの情報収集は重要。
- ターフドンナは父馬を選ばず活躍馬輩出を期待できる繁殖牝馬の可能性が高い。
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