牝馬産駒よりは牡馬産駒を!
パレスルーマー
競走馬としてのパレスルーマー
繫殖牝馬パレスルーマーは米国産で、父馬Royal Anthem、母馬Whisperifyoudare、母父Red Ransomの配合で生まれたサラブレッドです。生涯戦績は16戦5勝。主な勝ち鞍は2009年 米AUDUBON OAKSになりますが、重賞での実績は残せなかったようです。
繁殖牝馬パレスルーマーの血統背景
繫殖牝馬パレスルーマーの父馬Royal Anthemは米国産のサラブレッドで、生涯戦績は12戦6勝。1998年 カナディアンインターナショナルステークス を含む計3つのGⅠを勝っている一流の競走馬でした。しかし、種牡馬としてはクレメントLハーシュターフCh 【GⅠ】勝ち馬のPresious Passionを輩出した程度で、大きな実績は残せていません。
一方、パレスルーマーの母馬Whisperifyoudareの生涯戦績は10戦2勝。2勝しかしていませんので、競走馬としては大成できませんでした。しかし、繁殖牝馬としては、2013年 ベルモント 【GⅠ】及びメトロポリタンH 【GⅠ】の2つのGIを勝利したPalace Maliceを輩出しています。
パレスルーマー産駒の
POG期間内戦績及び傾向
パレスルーマー産駒の特徴及び傾向を把握すべく、海外デビューした産駒を除き、かつ既にPOG期間を終了している6番仔ジェニシスから11番仔(馬名未登録)までを対象に考察を進めていきます。出世頭は海外GⅠを2勝しているPalace Maliceですが、POG的視点で考察を進めるために、日本でデビューした産駒の中から2023年 天皇賞(春) 【GⅠ】勝ち馬のジャスティンパレス、2023年 ステイヤーズステークス 【GⅡ】勝ち馬アイアンバローズを出世頭とみなして考察を進めます。
パレスルーマー産駒の
競走馬デビュー時期について
考察対象のパレスルーマー産駒6頭の内、2歳でデビューできなかったのは7番仔のダノングレーターと11番仔(馬名未登録)です。ダノングレーターと11番仔以外は2歳の内にデビューできていますので、パレスルーマー産駒は2歳でデビューできる傾向にはあるものの、デビュー見込みに関する情報には注意した方が良いでしょう。
パレスルーマー産駒の
競走馬デビュー時の馬体重について
考察対象のパレスルーマー産駒6頭の内、最軽量でデビューしたのは9番仔パラッツォレジーナで、デビュー戦時の馬体重は414kgでした。パラッツォレジーナはディープインパクト産駒ですので、多少の馬格の小ささは父馬ディープインパクトの影響だったかと思いますが、POG期間内には1勝も上げることができていないところを見ると、小さかったことは良い材料ではないのでしょう。
一方、最重量でデビューしたのは6番仔ジェニシスで、デビュー戦時の馬体重は516kgでした。出世頭のジャスティンパレスのデビュー戦時の馬体重は444kgでした。ジャスティンパレスもディープインパクト産駒ですので、やや小さめに生まれたのだと考えると、パレスルーマー産駒は450kg程度以上の馬格がデビュー戦時に見込まれるようであれば、合格とみなして良いのではないでしょうか。
パレスルーマー産駒の
性差による戦績の差について
出世頭のPalace Malice及びジャスティンパレスがともに牡馬ですので、パレスルーマー産駒は牡馬の方が良績を期待できるかと思います。
父系の違いによる
戦績の差(配合相性)について
出世頭のジャスティンパレスがディープインパクト産駒ですので、繫殖牝馬パレスルーマーと種牡馬ディープインパクトの配合相性は良いのでしょう。同じディープインパクト産駒の牝馬パラッツォレジーナのPOG期間内の戦績がイマイチだったのは、配合相性以外の要因の影響が大きかったのだと考えています。
ディープインパクト亡き今、ディープインパクト以外の種牡馬との配合相性の見極めも必要ですが、パレスルーマーはPalace Malice、ジャスティンパレスと異なる種牡馬で2頭の重賞ウイナーを輩出していますので、ディープインパクト以外の種牡馬でも重賞クラスの産駒を生み出す可能性は十分にあると思われます。
繫殖牝馬 パレスルーマー
レーダーチャート
繁殖牝馬パレスルーマーまとめ
- 異なる種牡馬で2頭の重賞ウイナーを輩出している優秀な繁殖牝馬。
- 母系の血統は目立った実績が乏しい。
- 牝馬産駒よりは牡馬産駒の方が良績を期待できそうです。
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