遅咲きの繁殖牝馬!
ミスエーニョ
競走馬としてのミスエーニョ
繁殖牝馬ミスエーニョは米国産で、父馬Pulpit、母馬Madcap Escapade、母父Hennessyの配合で生まれたサラブレッドです。主な勝ち鞍は2009年デビュターントS 【GⅠ】です。
繁殖牝馬ミスエーニョの血統背景
繁殖牝馬ミスエーニョの父馬Pulpitは米国産のサラブレッドで、生涯戦績は6戦4勝。主な勝ち鞍は1997年米ブルーグラスS 【GⅡ】及び同年米ファウンテンオヴユースS 【GⅡ】です。競走馬としてはGⅠタイトルを手にすることはできませんでしたが、種牡馬としてはミスエーニョをはじめ、現時点で計12頭のGⅠウイナーを輩出しています。それら以外にも重賞ウイナーを多数輩出しており、競走馬時代以上の実績を残しています。
一方、ミスエーニョの母馬Madcap Escapadeは米国産のサラブレッドで、生涯戦績は9戦7勝。主な勝ち鞍は2004年アシュランドS 【GⅠ】で、アシュランドS以外にも4つの重賞勝ちがあります。繁殖牝馬としては、ミスエーニョを輩出しており、十分な実績を残していますが、ミスエーニョ以外に目立った実績を残した競走馬は輩出できていません。
ミスエーニョ産駒のPOG期間内戦績及び傾向
ミスエーニョ産駒の特徴及び傾向を把握すべく、海外デビューした2頭を除き、既にPOG期間を終了している3番仔ミスエルテから9番仔ショウナンザナドゥまでの7頭を対象に考察を進めていきます。
なお、繁殖牝馬ミスエーニョからは、2016年ファンタジーステークス 【GⅢ】勝ち馬ミスエルテ、2024年 フラワーカップ【GⅢ】勝ち馬ミアネーロ、2025年 フィリーズレビュー【GⅡ】勝ち馬 ショウナンザナドゥの3頭の重賞ウイナーが輩出されています。
ミスエーニョ産駒の
デビュー時期について
考察対象のミスエーニョ産駒7頭の内、2歳時にデビューできなかったのは7番仔ミファヴォリート1頭のみです。他の6頭は2歳の内(9月までに)にデビューできていますので、ミスエーニョ産駒は体質が弱かったり、成長が遅くてデビューが遅れるという可能性は低く、POG向きの血統と言えるでしょう。
ミスエーニョ産駒の
競走馬デビュー時の馬体重について
考察対象のミスエーニョ産駒7頭の内、最軽量でデビューしたのは6番仔のミアマンテで、デビュー戦時の馬体重は418kgでした。一方、最重量でデビューしたのは7番仔ミファヴォリートで、デビュー戦時の馬体重は480kgでした。ミスエーニョ産駒の重賞ウイナーであるミスエルテのデビュー戦時の馬体重が464kg、ミアネーロのデビュー戦時の馬体重が478kg、ショウナンザナドゥのデビュー戦時の馬体重は434kgでした。
434kgでデビューしたショウナンザナドゥが、重賞ウイナーとなっていることや428kgで競走馬デビューしたミカリーニョ、最軽量で競走馬デビューしたミアマンテが、POG期間内にキッチリと勝ち上がっていることから考えると、ミスエーニョ産駒は馬体重が軽くとも良績を期待できると言えるでしょう。ミスエーニョ産駒は、少々の馬格の小ささを気にせず、POGで指名できる血統と言えるでしょう。
ミスエーニョ産駒の
性差による戦績の差について
考察対象のミスエーニョ産駒7頭は全て牝馬ですので、性差による戦績差はありません。初の牡馬産駒であるモノポリオは6月の東京芝1800mの新馬戦を快勝しており、高い素質の片鱗を見せてくれました。今後の戦績に注目です。
父系の違いによる戦績の差(配合相性)について
繁殖牝馬ミスエーニョにはこれまでFrankel、ハーツクライ、ディープインパクト、キングカメハメハ、ドゥラメンテ、キズナ、リアルスティールが配されてきました。ミスエーニョ産駒の重賞ウイナーであるミスエルテはFrankel産駒、ミアネーロはキングカメハメハ系種牡馬ドゥラメンテ、ショウナンザナドゥはサンデーサイレンス系種牡馬キズナの産駒です。ミスエーニョとFrankel、ドゥラメンテ、キズナの配合相性は悪くはないのでしょう。
ミスエーニョ産駒は全てPOG期間内に勝ち上がっています。異なる種牡馬との配合でもPOG期間内に勝ち上がることのできる産駒を輩出しているミスエーニョは、大変優れた繁殖牝馬と言えるでしょう。その中でも重賞ウイナーを輩出した種牡馬とは、特に配合相性が良いのでしょう。
ミスエーニョ産駒の芝適性、距離適性
考察対象のミスエーニョ産駒7頭の勝ち鞍は芝1600m近辺に集まっています。産駒の距離適性としては、マイル前後と考えて良いかと思います。ただし、キズナ産駒のショウナンザナドゥが1400mの重賞を勝ち、ドゥラメンテ産駒のミアネーロが1800mの重賞を勝っていることから、種牡馬によって、距離適性に影響が出てきているものと考えます。
繁殖牝馬ミスエーニョ
レーダーチャート
繁殖牝馬ミスエーニョまとめ
- 考察対象のミスエーニョ産駒7頭は全てPOG期間内に勝ち上がっている
- 産駒は馬格が小さくとも活躍が期待できる
- ミアネーロ、ショウナンザナドゥに加え、大物感のある牡馬産駒モノポリオが輩出され、ミスエーニョは繁殖牝馬としての充実期を迎えている
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