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スカーレット
競走馬としてのスカーレット
繁殖牝馬スカーレットは2005年ノーザンファーム産のサラブレッドで、生涯戦績は0戦0勝。競走馬としてはデビューしていませんので、競走能力のほどは不明です。
繁殖牝馬スカーレットの血統背景
繁殖牝馬スカーレットの父馬シンボリクリスエスの競走馬としての戦績は15戦8勝。主な勝鞍には2002年及び2003年 天皇賞秋【GⅠ】、2002年及び2003年 有馬記念【GⅠ】があります。種牡馬シンボリクリスエスの代表産駒にはエピファネイア、アルフレード、ルヴァンスレーヴ、サクセスブロッケン等がいます。種牡馬シンボリクリスエスは、芝GⅠの勝ち馬を輩出してはいますが、産駒達はダートの中距離戦で活躍する傾向にあります。また、活躍時期のピーク(勝率が最も高まる時期)は4歳ですので、早い時期からの活躍は期待しにくいと考えられます。BMSとしては2022年BMSランキング5位に位置しており、BMSシンボリクリスエスの代表産駒には、中山グランドジャンプ6連覇のオジュウチョウサン、現GⅠ3勝のソングラインがいます。
一方、スカーレットの母馬グレースアドマイヤは生涯戦績15戦5勝。5勝していますが、重賞には手が届かず1998年 府中牝馬ステークス 【GⅢ】2着が最高戦績です。競走馬としては一流とは言えませんでしたが、繁殖牝馬としては一流の実績を残しました。初仔から重賞3勝のリンカーンを輩出し、5番仔ヴィクトリーは2007年 皐月賞 【GⅠ】の勝ち馬です。また、2番仔グローリアスデイズは重賞勝ちはありませんが、重賞での2着入線が2回あるオープンクラスの競走馬でした。これらの競走馬をはじめ、グレースアドマイヤを祖とする牝系からは、重賞ウイナー、重賞入着馬が多く輩出されており、その一族であるスカーレットからも活躍馬の輩出が期待されるところです。
スカーレット産駒のPOG期間内戦績及び傾向
スカーレット産駒の傾向及び特徴を把握すべく、既にPOG期間を終了している4番仔オルフェーヴルまでを対象として考察を進めていきます。スカーレットは2005年で高齢の繁殖牝馬ですが、空胎の期間が多く、年齢のわりに出産した仔の数は少ないです。なお、スカーレット産駒の出世頭は2017年 青葉賞 【GⅡ】勝ち馬のアドミラブルです。また、4番仔エスポワールは重賞未勝利ですが、2019年 ターコイズステークス 【GⅢ】 2着、2020年 中山牝馬ステークス 【GⅢ】 3着の実績があります。
スカーレット産駒のデビュー時期について
考察対象のスカーレット産駒4頭の内、2歳でデビューできなかったのは2番仔イサベルです。イサベル以外のスカーレット産駒は2歳でデビューできていますので、2歳でデビューできた割合は低くはありません。
スカーレット産駒の競走馬デビュー時の馬体重について
考察対象のスカーレット産駒4頭の内、最軽量でデビューしたのは2番仔イサベルで、デビュー戦時の馬体重は456kgでした。一方、最重量でデビューしたのは出世頭のアドミラブルで、デビュー戦時の馬体重は520kgでした。馬格の大きなアドミラブルが出世頭ですので、スカーレット産駒は馬格が小さい産駒よりは大きな産駒を選ぶ方が良いのでしょう。
スカーレット産駒の性差による戦績の差について
出世頭のアドミラブルが牡馬ですので、スカーレット産駒は牡馬の方が良いと考えられますが、牝馬産駒は重賞未勝利ではあるものの、2番仔イサベルが4勝、4番仔のエスポワールも4勝しており、牝馬産駒の方が戦績が悪いとまでは言い切れません。
父系の違いによる戦績の差(配合相性)について
出世頭のアドミラブルの父馬はディープインパクト、重賞戦線で実績を残しているエスポワールの父馬はオルフェーヴル。同じサンデーサイレンス系の種牡馬ではあるものの、種牡馬実績は全く異なりますし、産駒の距離、馬場適性も異なるものです。全く違うタイプの種牡馬と言って良いそれぞれの種牡馬から活躍馬を輩出していますので、スカーレットは優れた繁殖牝馬と言って良いでしょう。実際、下記に示すレーダーチャート図も正五角形に近くなっています。
繁殖牝馬 スカーレット レーダーチャート
POGでスカーレット産駒を選ぶ時のポイント
- 母馬スカーレットは空胎期間が多く、年齢のわりに出産頭数が少ない。
- 馬格は500kg程度は欲しいところ。
- 牡馬でも牝馬でも良績を期待できる。
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