期待値低い・・・
ファシネイション
競走馬としてのファシネイション
繁殖牝馬ファシネイションは2009年 ノーザンファームの生産馬で、生涯戦績は3戦0勝。競走馬としては全く活躍できませんでした。
繁殖牝馬ファシネイションの血統背景
繁殖牝馬ファシネイションの父馬シンボリクリスエスの競走馬としての戦績は15戦8勝。主な勝鞍には2002年及び2003年 天皇賞秋【GⅠ】、2002年及び2003年 有馬記念【GⅠ】があります。種牡馬としてのシンボリクリスエスを見てみると、代表産駒にはエピファネイア、アルフレード、ルヴァンスレーヴ、サクセスブロッケン等がいます。種牡馬シンボリクリスエスは、芝GⅠの勝ち馬を輩出してはいますが、産駒達はダートの中距離戦で活躍する傾向にあり、かつ活躍時期のピーク(勝率が最も高まる時期)は4歳ですので、POG向きの種牡馬ではないようです。また、BMSとしては2022年BMSランキング5位に位置しており、BMSシンボリクリスエスの代表産駒には、中山グランドジャンプ6連覇のオジュウチョウサン、現GⅠ3勝のソングラインがいます。
一方、ファシネイションの母馬グローリアスデイズの生涯戦績は10戦1勝。1勝しかしていませんが、2004年 サンスポ賞 フローラステークス 【GⅡ】及び同年 関西TVローズステークス 【GⅡ】で、ともに2着入線の実績があります。グローリアスデイズの血統を遡ってみると2代母にバレークイーンの名前があります。バレークイーンは1996年 日本ダービー馬 フサイチコンコルドの母馬として知られており、バレークイーンを祖とする牝系からは、フサイチコンコルドの他にも数多くの重賞ウイナーが輩出されており、その優秀な血脈がグローリアスデイズを通じて、ファシネイションにも流れ込んでいます。
ファシネイション産駒のPOG期間内戦績及び傾向
ファシネイション産駒の傾向及び特徴を把握すべく、既にPOG期間を終了している5番仔エクスプロージョンまでを対象として考察を進めていきます。ファシネイション産駒の出世頭は、2023年 新潟大賞典 【GⅢ】で3着に入線した5番仔エクスプロージョンです。
ファシネイション産駒のデビュー時期について
考察対象のファシネイション産駒5頭の内、2歳時にデビューできなかったのは初仔のファイナンス1頭のみです。ファシネイション産駒は年内デビューの傾向にありますので、POG的には安心できる要素です。しかし、デビュー勝ちしたファシネイションは、まだ1頭もいませんので、この点については、ややマイナス材料と言えます。
ファシネイション産駒の競走馬デビュー時の馬体重について
考察対象のファシネイション産駒5頭の内、最軽量でデビューしたのは、ルーラーシップ産駒の4番仔ファシネイティングで、デビュー戦時の馬体重は430kgでした。一方、最重量でデビューしたのは、オルフェーヴル産駒の2番仔アプルーヴァルで、デビュー戦時の馬体重は522kgでした。出世頭のエクスプロージョンのデビュー戦時の馬体重が468kgでしたので、470kgぐらいを基準にドラフト指名候補を検討すると良いのかもしれません。ちなみにファシネイション自身のデビュー戦時の馬体重は498kgと牝馬としては大きな部類の馬体でしたので、産駒もそれなりの馬格をもって生まれてくることが推察されます。
ファシネイション産駒の性差による戦績の差について
出世頭のエクスプロージョンが牡馬ですので、ファシネイション産駒は牡馬の方が良績を期待できるのかもしれません。しかし、POG期間内の戦績に限ってみてみると、牡牝に大きな差はありません。
父系の違いによる戦績の差(配合相性)について
出世頭のエクスプロージョンがオルフェーヴル産駒ですので、ファシネイションとオルフェーヴルの配合相性は悪くないと思われますが、出世頭のエクスプロージョンも、同じ配合の2番仔アプルーヴァルもPOG期間内の戦績は低調なものでしたので、配合相性が良いとまでは言い切れません。
繁殖牝馬 ファシネイション レーダーチャート
POGでファシネイション産駒を選ぶ時のポイント
- ファシネイション産駒は年内デビューする傾向にあるが、デビュー勝ちは期待できない。
- 馬格が小さくて苦戦する心配は無さそうです。
- POG期間内での戦績に、大きな期待を寄せるのは、避けた方が良さそうです。
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