繁殖牝馬としての実力に?
ブルーメンブラット
競走馬としてのブルーメンブラット
繁殖牝馬ブルーメンブラットは父馬アドマイヤベガ、母馬マイワイルドフラワーの配合で生まれたサラブレッドです。生涯戦績は24戦8勝。主な勝ち鞍は2008年 マイルチャンピオンシップ【GⅠ】です。
繁殖牝馬ブルーメンブラットの血統背景
繁殖牝馬ブルーメンブラットの父馬アドマイヤベガはサンデーサイレンス系種牡馬で、生涯戦績は8戦4勝。主な勝ち鞍には1999年 日本ダービー 【GⅠ】があります。わずか8戦で種牡馬入りしたものの、2004年に死亡。種牡馬生活はわずか4年と短い期間でしたが、2頭のGⅠウイナー、計9頭の重賞ウイナーを輩出しました。
一方、母馬のマイワイルドフラワーは米国産のサラブレッドで、生涯戦績は15戦2勝。2勝しかしていませんので、競走馬としては大きな活躍はできなかったと言って良いでしょう。繁殖牝馬としては、GⅠウイナーに輝いたブルーメンブラットを輩出しましたが、ブルーメンブラット以外に特筆すべき実績を残した産駒は輩出できていません。
ブルーメンブラット産駒のPOG期間内戦績及び傾向
ブルーメンブラット産駒の特徴及び傾向を把握すべく、既にPOG期間を終了している9番仔フォラブリューテまでを対象として、考察を進めていきます。
ブルーメンブラット産駒のデビュー時期について
考察対象のブルーメンブラット産駒9頭の内、2歳時にデビューできた産駒は、2番仔クリーブラット、4番仔クラシックリディア、5番仔ヴィルデローゼ、8番仔ブルメンダール、9番仔フォラブリューテの5頭です。残り4頭は3歳になってからのデビューです。ブルーメンブラット産駒の2歳デビュー率は56%という数値になりますが、これは決して高い比率ではありませんので、ブルーメンブラット産駒をドラフト指名するならば、デビュー時期には注意を払った方が良いでしょう。
ブルーメンブラット産駒の競走馬デビュー時の馬体重について
考察対象のブルーメンブラット産駒9頭の内、最軽量でデビューしたのは、4番仔クラシックリディアで、デビュー戦時の馬体重は432kgでした。一方、最重量でデビューしたのは初仔のオレアリアで、デビュー戦時の馬体重は504kgでした。クラシックリディアもオレアリアもPOG期間内1勝、通算勝利数はクラシックリディア1勝、オレアリア2勝で、2頭の戦績に大きな差は見られませんので、ブルーメンブラット産駒には馬格の違いによる戦績の差は見られないと考えて良さそうです。ちなみに、母馬ブルーメンブラットのデビュー戦時の馬体重は468kgでした。
ブルーメンブラット産駒の性差による戦績の差について
考察対象のブルーメンブラット産駒9頭の内訳は、牝馬6頭、牡馬3頭です。考察対象のブルーメンブラット産駒9頭の通算成績を見てみると、通算勝利数3勝が最も多い勝利数で、3勝を上げているのは5番仔ヴィルデローゼ(牝)、7番仔パールデュー(牝)、8番仔ブルメンダール(牡)です。今回、考察対象外としましたが、10番仔シュトラウス(牡)はデビュー戦を勝利し、続いて出走したサウジアラビアロイヤルカップ【GⅢ】で3着入線の実績を残しており、競走能力の高さを示しています。これらのことから、ブルーメンブラット産駒は性別による戦績差はないと考えられます。
父系の違いによる戦績の差(配合相性)について
繁殖牝馬ブルーメンブラットには、これまでシンボリクリスエス、チチカステナンゴ、キングカメハメハ、ハービンジャー、エンパイアメーカー、モーリス、エピファネイアと、のべ7頭の種牡馬が配されてきました。様々な系統の種牡馬が配されてきたのですが、モーリス産駒ブルメンダールの現時点での通算勝利数が3、同じくモーリス産駒のシュトラウスが現時点でGⅢでの3着入線を含む2戦1勝の実績を記録していますので、ブルーメンブラットとモーリスの配合相性は悪くないようです。しかし、ブルーメンブラットの競走成績から考えると、産駒は母馬ブルーメンブラットの持っていた高い競走能力に見合った活躍を見せているとは言い難く、今後、ブルーメンブラットの高い競走能力を引き出してくれる種牡馬との配合が実現されるか否かが、ブルーメンブラット産駒のPOGドラフト指名においてはポイントとなるでしょう。
繁殖牝馬 ブルーメンブラット レーダーチャート
POGでブルーメンブラット産駒を選ぶ時のポイント
- デビュー時期には注意を払った方が良い。
- 馬格、性差については、過度に注意を払う必要は無さそう。
- 現時点ではモーリスとの配合相性は悪くなさそうだが、更に、配合相性の良い種牡馬との配合が実現されることが望まれる。
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