勝ちきれない血統??
ソベラニア
競走馬としてのソベラニア
繁殖牝馬ソベラニアはドイツ産で、父馬Monsun、母馬Sasuelaの配合で生まれたサラブレッドです。生涯戦績は12戦1勝。1勝しかしていませんが、2009年 独オークス 【GⅠ】2着、2010年 伊リディアシオ賞 【GⅠ】3着の実績を残しています。
繁殖牝馬ソベラニアの血統背景
繁殖牝馬ソベラニアの父馬Monsunはドイツ産のサラブレッドで、生涯戦績は23戦12勝。主な勝ち鞍には1993,1994年 独 オイロパ賞 【GⅠ】、1993年 独 アラルポカル 【GⅠ】があり、競走馬として一流の競走成績を残しました。また、種牡馬としてもヨーロッパを中心に、アメリカ、オーストラリアでGⅠウイナーが何頭も誕生しており、種牡馬としても一流の繁殖実績を残しています。日本では種牡馬ノヴェリストの父馬として、また、2017年 オークス 【GⅠ】勝ち馬のソウルスターリングの母父として知られています。
一方、ソベラニアの母馬Sasuelaもドイツ産のサラブレッドで、生涯戦績は5戦1勝。競走馬としては活躍できませんでした。しかし、繁殖牝馬としてはソベラニアの他に、2013年 バイエルン大賞 【GⅠ】を含む重賞4勝を上げたSeismos、2013年 独 オイロパマイレ大賞 【GⅢ】勝ち馬のSamba Brazilを輩出しています。
ソベラニア産駒の
POG期間内戦績及び傾向
ソベラニア産駒の特徴及び傾向を把握すべく、既にPOG期間を終了している7番仔シュトラーゼまでを対象として考察を進めていきます。ソベラニア産駒の出世頭は2019年 弥生賞 【GⅡ】2着入線のシュヴァルツリーゼです。また、今回は考察対象外としましたが、8番仔シュヴァルツクーゲルが2023年東京スポーツ杯 【GⅡ】2着の実績を上げており、今後の牡馬クラシック戦線での活躍が見込まれています。
ソベラニア産駒の
競走馬デビューの時期について
考察対象のソベラニア産駒7頭の内、2歳時に競走馬デビューできたのは出世頭のシュヴァルツリーゼと5番仔ジレーネの2頭です。その2頭以外は3歳になってからの競走馬デビューもしくは未デビューです。2歳デビュー率は低いので、ソベラニア産駒はPOG向きではないのかもしれません。しかし、出世頭のシュヴァルツリーゼ及び考察対象外としましたが、今後の活躍を予期させるシュヴァルツクーゲルの2頭は、2歳時にデビューしていますので、2歳デビューが見込めるようであれば、POGドラフトの指名候補とするのはアリだと考えます。
ソベラニア産駒の
競走馬デビュー時の馬体重について
考察対象のソベラニア産駒7頭の内、最軽量でデビューしたのは5番仔ジレーネで、デビュー戦時の馬体重は410kgでした。一方、最重量でデビューしたのは出世頭のシュヴァルツリーゼで、デビュー戦時の馬体重は478kgでした。出世頭のシュヴァルツリーゼが最重量で競走馬デビューしていますので、ソベラニア産駒をPOGドラフトで指名するならば、馬格は470kg程度の馬格があった方が良さそうです。
ソベラニア産駒の性差による
POG期間内の戦績の差について
考察対象のソベラニア産駒7頭の内訳を見てみると、牝馬が4頭、牡・セが3頭です。出世頭のシュヴァルツリーゼが牡馬で、かつ、今回の考察対象外としましたが、今後の活躍を予期させるシュヴァルツクーゲルも牡馬です。牝馬産駒の戦績はと言えば、POG期間内には1勝も上げることができていません。従って、ソベラニア産駒をPOGで指名するならば、牡馬産駒の方が良いでしょう。
父系の違いによるPOG期間内の
戦績差(配合相性)について
繁殖牝馬ソベラニアには、これまでハービンジャー、ステイゴールド、ディープインパクト、ハーツクライ、キングカメハメハ、オルフェーヴル、ジャスタウェイが配されてきました。出世頭のシュヴァルツリーゼはハーツクライ産駒、考察対象外としたシュヴァルツクーゲルはキズナ産駒です。ソベラニアは異なる種牡馬との配合で、それぞれオープン馬を輩出している優秀な繁殖牝馬です。ソベラニア産駒をPOGで指名するならば、種牡馬との配合相性というよりは、性別や馬格に注意を向けた方が良さそうです。
その他のソベラニア産駒の特徴
上述したように、ソベラニアは1勝しかしていませんが、独 オークス2着の実績があります。勝ちきれなかった戦績を残したという点では、シュヴァルツリーゼもシュヴァルツクーゲルも現時点では重賞2着止まりの実績しか残せておらず、共通しています。ソベラニア産駒には、勝ちきれない戦績を残す傾向が受け継がれているかもしれません。
繁殖牝馬 ソベラニア
レーダーチャート
POGでソベラニア産駒を
選ぶ時のポイント
- 2歳デビュー率は低い傾向にあるが、2歳時にデビューできるのであれば指名余地あり。
- 指名するならば、馬格はデビュー時に470kg程度を見込めることが望ましく、牝馬産駒よりは、牡馬産駒の方が望ましい。
- ソベラニア産駒は勝ちきれない戦績を残す懸念があるが、それでも重賞で実績を残せるならば、ドラフト下位ならば指名する価値はあると考えます。
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