牡馬産駒に期待!
エアルーティーン
競走馬としてのエアルーティーン
繁殖牝馬エアルーティーンは社台ファームの生産で、父馬ハービンジャー、母馬エアマグダラの配合で生まれたサラブレッドです。生涯戦績は5戦1勝。1勝しかしていませんので、競走馬としては大成していません。
繁殖牝馬エアルーティーンの血統背景
繁殖牝馬エアルーティーンの父馬ハービンジャーはイギリスの重賞戦線で大活躍した競走馬でした。英クラシック戦線には不出走でしたが、4歳で本格化し、3連勝で挑んだキングジョージ六世&QエリザベスS 【GⅠ】で英ダービー馬ワークフォースらに11馬身差をつける圧勝劇を演じました。競走馬引退後、2011年から日本で種牡馬として供用され、4世代目のブラストワンピースが2018年 有馬記念 【GⅠ】で優勝しました。血統的には父系に名種牡馬デインヒルの名前があります。産駒はダートよりも芝コースの適性が高いようで、芝コースでの実績の方が圧倒的に多いようです。特に札幌競馬場や函館競馬場のようなパワーの必要な馬場で実績を残しています。距離適性に関しては、中距離で実績を残していますので、一見POG向きのように思えますが、札幌競馬場や函館競馬場ではクラシック戦は行われませんので、POG的には少し割引が必要な種牡馬なのかもしれません。ただし、ハービンジャー自身は素直な性格のようで、その気性の良さが操縦性の良さと繋がっており、気性の良さが産駒に受け継がれていれば、競馬ではプラスに働くことでしょう。
一方、エアルーティーンの母馬エアマグダラは通算成績4勝を上げていますが、重賞レースでの実績はありません。競走馬としては大成できませんでしたが、繁殖牝馬としては2018年 函館記念 【GⅠ】勝ち馬のエアアンセム、2022年 フジテレビ賞スプリングステークス 【GⅡ】3着入線のサトノヘリオスを輩出しています。血統的背景を見てみると、すぐに目に留まるのは、エアマグダラの母馬エアデジャヴーの名前です。エアデジャヴーは1998年 クイーンステークス 【GⅢ】勝ち馬で、1998年 桜花賞 【GⅠ】で3着、オークス 【GⅠ】では2着、秋華賞 【GⅠ】で3着と、牝馬クラシック戦線で大活躍した競走馬でした。エアデジャヴーの優秀な競走能力はエアアンセムやサトノヘリオスに受け継がれていったのでしょう。
エアルーティーン産駒の
POG期間内戦績及び傾向
エアルーティーン産駒の特徴及び傾向を把握すべく、既にPOG期間を終了している4番仔べラジオオペラまでを対象として考察を進めていきます。エアルーティーン産駒の出世頭は2023年 フジテレビ賞スプリングステークス 【GⅡ】、同年 チャレンジカップ 【GⅢ】勝ち馬のべラジオオペラです。
エアルーティーン産駒の
競走馬デビューの時期について
考察対象のエアルーティーン産駒4頭の内、2歳時に競走馬デビューできなかったのは2番仔セレニティーアスク、3番仔ビックマハロの2頭です。考察対象のエアルーティーン産駒4頭の内、2頭が2歳時に競走馬デビューできていません。エアルーティーン産駒の2歳デビュー率は高くはありませんので、ドラフト指名の際には、デビュー時期の見込みに注意を払う必要があります。ちなみに、エアルーティーン自身の競走馬デビューは3歳1月でした。遅めの競走馬デビューであった自身の体質が産駒にも受け継がれているのかもしれません。
エアルーティーン産駒の
競走馬デビュー時の馬体重について
考察対象のエアルーティーン産駒4頭の内、最軽量で競走馬デビューしたのは3番仔ビックマハロで、デビュー戦時の馬体重は436kgでした。一方、最重量で競走馬デビューしたのは出世頭のべラジオオペラで、デビュー戦時の馬体重は506kgでした。出世頭のべラジオオペラが最重量で競走馬デビューしていますので、エアルーティーン産駒は500kg前後の大きな馬格の時を狙って産駒をPOGドラフト指名するのが良いと考えます。ちなみにエアルーティーン自身のデビュー戦時の馬体重は518kgでした。エアルーティーン自身は大きな馬格の牝馬だったようです。
エアルーティーン産駒の性差による
POG期間内の戦績の差について
考察対象のエアルーティーン産駒4頭の内訳は牝馬が3頭、牡馬が1頭です。出世頭のべラジオオペラが牡馬ですし、牝馬産駒3頭はPOG期間内に1勝も上げることができていませんので、エアルーティーン産駒をPOGドラフトで指名するならば、牡馬産駒の方が良いでしょう。
父系の違いによるPOG期間内の
戦績の差(配合相性)について
繁殖牝馬エアルーティーンにはこれまでエイシンフラッシュ、モーリス、ロードカナロアが配されてきました。出世頭のべラジオオペラはロードカナロア産駒ですので、エアルーティーンとロードカナロアの配合相性は悪くはないのでしょう。ただし、べラジオオペラの全姉ビックマハロはJRA主催レースでは1勝も上げることができていませんので、エアルーティーンとロードカナロアの配合では、べラジオオペラとビックマハロぐらいの格差が生じる可能性があると言えるでしょう。
繁殖牝馬 エアルーティーン
レーダーチャート
POGでエアルーティーン産駒を
選ぶ時のポイント
- エアルーティーン自身の競走馬デビューが遅めだったように、産駒もデビュー時期が遅い傾向にあるので、POG的にはエアルーティーン産駒の競走馬デビューの時期には注意を払う必要があります。
- 馬格は大きめ(500kg程度)の産駒の方が良さそうです。
- 指名するならば牡馬産駒!
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