デビューが遅くなければ!
ミスペンバリー
競走馬としてのミスペンバリー
繁殖牝馬ミスペンバリーはアイルランド産で、父馬Montjeu、母馬Stitchingの配合で生まれたサラブレッドです。生涯戦績は7戦0勝。気性の問題だったのか、体質の問題だったのか、はたまた、競走能力が低かったのか、真の理由は不明ですが、1勝もできないまま繁殖に上がっています。
繁殖牝馬ミスペンバリーの血統背景
繁殖牝馬ミスペンバリーの父馬MontjeuはSadler’s Wells系種牡馬で、生涯戦績は16戦11勝。主な勝ち鞍には、1999年 仏・愛ダービー 【GⅠ】、同年 凱旋門賞 【GⅠ】、2000年 Kジョージ六世&QエリザベスS 【GⅠ】があります。GⅠを計6勝した超一流の競走馬でした。種牡馬としても、米・欧・豪など世界各国で27頭のGⅠウイナーを輩出しています。
一方、ミスペンバリーの母馬Stitchingはアイルランド産のサラブレッドで、生涯戦績は10戦0勝。ミスペンバリー同様に未勝利のまま繁殖入りしています。繁殖牝馬としても、特筆すべき競走実績を残した産駒は見当たらず、質の高い牝系とは言い難い血統背景です。
ミスペンバリー産駒の
POG期間内戦績及び傾向
ミスペンバリー産駒の特徴及び傾向を把握すべく、既にPOG期間を終了している8番仔アシタカまでを対象に考察を進めます。なお、ミスペンバリー産駒の出世頭は、2022年 ドバイターフ 【GⅠ】及び2023年 サウジカップ 【GⅠ】勝ち馬のパンサラッサです。
ミスペンバリー産駒の
競走馬デビューの時期について
考察対象のミスペンバリー産駒8頭の内、2歳時に競走馬デビューできたのは、2番仔エタンダールと出世頭のパンサラッサの2頭です。エタンダールとパンサラッサ以外の6頭は、3歳になってからの競走馬デビューですので、ミスペンバリー産駒はデビューが遅くなる傾向にあると言えます。ただし、2歳時に競走馬デビューしたパンサラッサは海外GⅠを2勝し、エタンダールはPOG期間内に2勝を上げ、2012年 青葉賞 【GⅡ】2着入線の実績を残しています。ミスペンバリー産駒の競走馬デビューは遅くなる傾向にあるものの、早めにデビューできる産駒は活躍が期待できると考えることもできます。ちなみに、ミスペンバリー自身の競走馬デビューも遅く、3歳の5月でした。ミスペンバリー産駒をPOGで指名するならば、デビュー時期の見立ては、しっかり立てるべきでしょう。
ミスペンバリー産駒の
競走馬デビュー時の馬体重について
考察対象のミスペンバリー産駒8頭の内、最軽量で競走馬デビューしたのは、2番仔エタンダールで、デビュー戦時の馬体重は438kgでした。一方、最重量で競走馬デビューしたのは4番仔マグナムインパクトで、デビュー戦時の馬体重は528kgでした。出世頭のパンサラッサのデビュー戦時の馬体重が458kgでしたので、ミスペンバリー産駒はデビュー戦時に450kg程度の馬格が見込まれるようであれば及第点と言って良いと思います。ちなみに、ミスペンバリー自身のデビュー戦時の馬体重は476kgでした。
ミスペンバリー産駒の性差による
POG期間内の戦績の差について
考察対象のミスペンバリー産駒8頭の内訳を見てみると、牡馬が6頭、牝馬が2頭です。出世頭のパンサラッサが牡馬ですし、牝馬産駒はPOG期間内に1勝も上げることができていませんので、POGでミスペンバリー産駒を指名するならば、牡馬の方が良いのかもしれません。ただし、5番仔ディメンシオン(牝)は、POG期間こそ1勝も上げることができませんでしたが、通算成績としては5勝を上げ、重賞でも2着1回、3着2回の実績を残しており、決して競走能力が低かったわけではありません。従って、牝馬産駒は指名しない方が良いとまでは言えないと考えます。
父系の違いによるPOG期間内の
戦績の差(配合相性)について
繁殖牝馬ミスペンバリーには、これまでディープインパクト、ダイワメジャー、ハーツクライ、ロードカナロア、キズナが配されてきました。出世頭のパンサラッサはロードカナロア産駒ですので、ミスペンバリーとロードカナロアとの配合相性は悪くないでしょう。ミスペンバリー産駒は、他の種牡馬とは繁殖実績で一線を画す父馬ディープインパクトとの配合でも大物誕生には至らず、ディープインパクト以外のサンデーサイレンス系種牡馬との配合でも、大物輩出には至っていません。にもかかわらず、初のキングカメハメハ系種牡馬ロードカナロアとの配合で、いきなり海外GⅠ2勝の大物パンサラッサが輩出されていることから、ミスペンバリーはサンデーサイレンス系種牡馬よりはキングカメハメハ系種牡馬との配合相性が良いのかもしれません。
繁殖牝馬 ミスペンバリー
レーダーチャート
POGでミスペンバリー産駒を
選ぶ時のポイント
- 母系は決して質の高い血統ではありません。
- デビューが遅い傾向にあるものの、2歳時にデビューできる産駒には注目すべきでしょう。
- サンデーサイレンス系種牡馬との配合よりは、キングカメハメハ系種牡馬との配合の方が良績を期待できそうです。
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