アドマイヤじゃないと走らない??
ベルアリュールⅡ
競走馬としてのベルアリュールⅡ
繁殖牝馬ベルアリュールⅡは父馬Numerous、母馬Mare Aux Fees、母父Kenmareの配合で生まれたサラブレッドです。生涯戦績は15戦4勝。主な勝ち鞍は2008年 仏ヴァントー賞 【GⅢ】及び2009年 米アシーニアS 【GⅢ】になります。
繁殖牝馬ベルアリュールⅡの血統背景
繁殖牝馬ベルアリュールⅡの父馬Numerousはミスタープロスペクター系種牡馬。生涯戦績は18戦4勝。主な勝ち鞍は1994年 米ダービートライアルS 【GⅢ ダ8.0F】です。種牡馬としてはアメリカとアルゼンチンで計6頭のGⅠウイナーを輩出していますが、種牡馬として成功したとは言い難い実績です。日本では2017年 ヴィクトリアマイル 【GⅠ】勝ち馬アドマイヤリードの母父として知られています。
一方、繁殖牝馬ペルアリュールⅡの母馬Mare Aux Feesは英国産のサラブレッドで、生涯戦績は2戦1勝。1勝しかしていませんので競走馬としては大成できませんでしたが、繁殖牝馬としては、ベルアリュールⅡの他に、2009年 独 オイロパ賞 【GⅠ】、2011年 愛 セントレジャー【GⅠ】のGⅠ2勝を含む重賞7勝をあげたJukebox Juryをはじめ、重賞入着馬を複数輩出しました。
ベルアリュールⅡ産駒の
POG期間内戦績及び傾向
ベルアリュールⅡ産駒の特徴及び傾向を把握すべく、既にPOG期間を終了している8番仔アドマイヤベルまでを対象として、考察を進めていきます。ちなみにベルアリュールⅡ産駒の出世頭は2017年 ヴィクトリアマイル【GⅠ】勝ち馬のアドマイヤリードです。また、2024年 フローラステークス【GⅡ】勝ち馬のアドマイヤベルもベルアリュールⅡ産駒です。
ベルアリュールⅡ産駒の
競走馬デビューの時期について
考察対象のベルアリュールⅡ産駒8頭の内、2歳時に競走馬デビューできなかったのは2番仔(馬名未登録)だけで、他の7頭は全て2歳時にデビューできていますので、ベルアリュールⅡ産駒は2歳時にデビューできる傾向にあると考えられます。また、2歳時でも比較的早い時期(6-8月)にデビューできている産駒は全て勝ち上がっていますので、早い時期にベルアリュールⅡ産駒は積極的にPOG指名を考えて良いのかもしれません。ちなみに、考察対象のベルアリュールⅡ産駒8頭の内、デビュー勝ちを果たした2頭は、後に重賞ウイナーに輝いていますので、ベルアリュールⅡ産駒はデビュー勝ちするようであれば、出世が見込めると考えて良いでしょう。
ベルアリュールⅡ産駒の
競走馬デビュー時の馬体重について
考察対象のベルアリュールⅡ産駒8頭の内、最軽量で競走馬デビューしたのは出世頭の1頭アドマイヤリードで、デビュー戦時の馬体重は398kgでした。一方、最重量で競走馬デビューしたのは7番仔ディンディンドンで、デビュー戦時の馬体重は496kgでした。最軽量でデビューした出世頭のアドマイヤリードはPOG期間内に2勝を上げましたが、重賞戦線で活躍し始めたのは古馬になってからです。また、同じく重賞ウイナーとなったアドマイヤベルは、POG期間内に重賞ウイナーの仲間入りを果たしましたが、デビュー戦時の馬体重は478kgでした。ベルアリュールⅡ産駒は小柄な馬体であっても活躍は期待できますが、POGという視点から見ると、それなりに馬格の大きさが見込める方が良いようです。
ベルアリュールⅡ産駒の性差による
POG期間内の戦績の差について
考察対象のベルアリュールⅡ産駒8頭の内訳は、牝馬が7頭、牡馬が1頭です。出世頭のアドマイヤリードもアドマイヤベルも、共に牝馬ですのでベルアリュールⅡ産駒をPOGで指名するならば牝馬産駒の方が良いようです。ただし、ベルアリュールⅡ牡馬産駒は1頭だけですので、1頭だけの戦績をもって牡馬産駒牝馬産駒の優劣を判断するのは時期尚早と言えるでしょう。
父系の違いによる
POG期間内の戦績の差(配合相性)について
これまでベルアリュールⅡにはGiant’s Causeway、ネオユニヴァース、ステイゴールド、ハービンジャー、オルフェーヴル、ドゥラメンテ、スワーヴリチャード、フィエールマンが配されてきました。ベルアリュールⅡ産駒の出世頭アドマイヤリードはステイゴールド産駒、アドマイヤベルはスワーヴリチャード産駒。共にサンデーサイレンス系種牡馬ですので、ベルアリュールⅡとサンデーサイレンス系種牡馬の配合相性は悪くはないのでしょう。
繁殖牝馬 ベルアリュールⅡ
レーダーチャート
POGでベルアリュールⅡ産駒を選ぶ時のポイント
- 馬格は小柄でも活躍は期待できるが、POG期間内の活躍を期待するならば、それなりの馬格があった方が良いようです。
- 馬格に加えて、早期デビューが見込めるようであれば、積極的に指名を狙った方が良い。
- 現時点ではサンデーサイレンス系種牡馬との配合で生まれた牝馬産駒の方が良績を期待できそうです。