非サンデー系との相性は?
ルシュクル
競走馬としてのルシュクル
繁殖牝馬ルシュクルは父馬サクラバクシンオー、母馬アジアンミーティアの配合によって生まれた競走馬でした。ルシュクルの競走馬としての生涯戦績は15戦3勝。最高戦績には2009年中日スポーツ賞ファルコンS(GⅢ)で3着入線の実績がありますが、競走馬としては成功したとは言えない戦績でした。大きな実績は残していませんが、3勝は全て1200m戦でのものでした。
ルシュクルの血統背景
ルシュクルの5代目血統までに生じたクロスはありません。ルシュクルの父馬サクラバクシンオーはNasrullahの流れを汲むテスコボーイ系種牡馬。競走馬サクラバクシンオーは1993年、1994年のスプリンターズS(GⅠ)を連覇した一流のスプリンターでした。一方、母馬アジアンミーティアは地方競馬で4勝を上げていますが、4勝はダート1400, 1700mでのもので、特筆すべき競走実績は残せませんでした。アジアンミーティアの父馬はUnbridled。Unbridledは1990年ケンタッキーダービー(GⅠ)、同年BCクラシック(GⅠ)、同年フロリダダービー(GⅠ)とダート2000m前後でのGⅠレースで実績を残した一流の競走馬でした。ちなみにアジアンミーティアの母馬Trolley Songは種牡馬Unbridled's Songの母馬でもあります。
ルシュクルの競走馬としての実績は短距離路線でのものでした。父馬の血統は短距離実績が理に適うものですが、母馬の血統には短距離適性の要素はあまり見当たりません。ルシュクルは父馬の影響の方が大きかった競走馬だったのでしょう。
ルシュクルの繁殖成績及び傾向
2022年8月20日時点でルシュクルが輩出した産駒は全部で7頭。その内POG期間が終了している5頭を中心に考察を進めてみます。
考察対象とするルシュクル産駒5頭の内、3頭はデビュー勝ちを果たし、3頭がPOG期間内に2勝を上げ、1頭がPOG期間内に9戦して未勝利でした。ちなみに、9戦して0勝だったのはディープインパクト産駒のピンクガーベラで、デビュー戦時の馬体重はビアンフェ産駒の中で最軽量の412kgでした。
ルシュクル産駒のデビュー戦での馬体重について、ディープインパクト産駒の3頭は412 ~ 448kgとやや小柄でしたが、ハーツクライ産駒のアフランシールは474kg、キズナ産駒のビアンフェは502kgでした。馬体重とビアンフェ産駒の競走成績が相関しているかどうかは評価が分かれるかもしれませんが、ディープインパクト亡き後となっては、馬体は小さくない方がドラフト指名にあたっては望ましいと思われます。
その他、ルシュクル産駒は体質が強いのか、2歳の6 ~ 8月の早い時期にデビューできています。ルシュクル産駒をPOGで指名するにあたっては安心できる材料です。また、牡馬産駒、牝馬産駒別の戦績に偏りはありません。そして、ルシュクル産駒は4頭連続で4月生まれが続きましたが、2年連続の不受胎の後の産駒は2月生まれ。意図的に出産時期を早めた交配を施したのでしょう。生まれ月も早い方がPOG的にはプラス材料です。
ルシュクルには2020年産のエメイヴェイモンまで一貫してサンデーサイレンス系種牡馬が配されてきました。出世頭はキズナ産駒のビアンフェで、現時点で重賞2勝の実績があります。しかし、2021年産はついにサンデーサイレンス系ではない種牡馬ロードカナロアが配されました。これまで素質の高い競走馬を輩出してきたルシュクルですが、超大物と呼ぶにふさわしい産駒の輩出には至っていません。サンデーサイレンス系種牡馬ではない種牡馬ロードカナロアを父馬に迎えたことで、超一流の競走馬が輩出されるのか否か、大変興味深いところです。
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