POGドラフト対策 ブログ

2WS indexと名付けたPOG期間内2勝以上を上げる可能性の高い2歳馬をPOGドラフト前に探し当てるための指数を開発・検証中。

【勝ち組POG】繁殖牝馬研究 ~ ソーマジック ~

サンデー系以外との配合が見てみたい!

ソーマジック

ソーマジック

ソーマジック

競走馬としてのソーマジック

繁殖牝馬ソーマジックは父馬シンボリクリスエス(1999-2020)、母馬スーア、母父Fairy Kingの配合で生まれました。競走馬としてのソーマジックの生涯戦績は20戦4勝。主な戦績に2008年アネモネS(OP)があります。重賞には手が届きませんでしたが、全4勝の内、3勝は連勝でしたし、2008年 桜花賞 【GⅠ】3着の実績を残しており、質の高い競走馬だったと考えます。

 

ソーマジックの血統背景

父馬シンボリクリスエスはロベルト系種牡馬です。競走馬としての生涯戦績は15戦8勝。主な勝ち鞍は2002年、2003年有馬記念、2002年、2003年天皇賞(秋)があります。種牡馬シンボリクリスエスは、2011年朝日杯FSを制したアルフレード、2012年安田記念を制したストロングリターン、2013年菊花賞と2014年ジャパンカップを制したエピファネイアなどマイル~長距離まで幅広い距離適性を持った産駒を輩出。加えて2009年にフェブラリーステークスを勝ったサクセスブロッケン、2018年チャンピオンズカップの覇者ルヴァンスレーヴを輩出するなど、距離適性だけでなく、馬場適性も乗り越えて様々なタイプの産駒を輩出した万能種牡馬でした。ちなみにシンボリクリスエス産駒のエピファネイアは、ディープインパクト亡き後のリーディングサイアーランキングトップを狙える位置にいる種牡馬として、父の血を後世に伝えています。

 

母馬スーアは愛国産のサラブレッドで、イタリアを主戦場としていました。競走馬としての生涯戦績は16戦5勝。主な勝ち鞍に2000年 伊1000ギニ―があります。血統背景に注目してみますとソーマジックの5代母にはジェンティルドンナ、ロジャーバローズを輩出した牝系の祖にあたるFair Astronomerがいます。Fair Astronomerは英愛仏で20戦10勝の戦績を残し、繁殖牝馬としても5頭の後継牝馬を輩出。その5頭の内4頭の系譜からGⅠウイナーが出ており、競走実績のみならず、血統的背景も超一流です。

 

ソーマジック産駒のPOG期間内戦績及び傾向

ソーマジック産駒一覧

ソーマジック産駒一覧

ソーマジック産駒の特徴及び傾向を把握すべく、既にPOG期間を終了している8番仔ソーダズリングまでを対象に考察を進めていきます。ソーマジックからは、出世頭はディープインパクト産駒マジックキャッスル及びオルフェーヴル産駒のソーヴァリアント、2頭の重賞ウイナーを輩出していますし、2番仔ソーグリッタリング、8番仔ソーダズリングは重賞入着の実績を残しており、ソーマジックは質の高い繁殖牝馬であると言えます。

 

父系の違いによる戦績の差について

ソーマジックには一貫してサンデーサイレンス系種牡馬が交配されており、父系による戦績の違いはないように思われます。ディープインパクトとオルフェーヴルの配合でそれぞれ重賞ウイナーを輩出していますし、考察対象のソーマジック産駒8頭中7頭がPOG期間内に勝ち上がっていますので、総じてサンデーサイレンス系種牡馬との配合相性は悪くはないようです。キングカメハメハ系種牡馬との配合が興味深いところですが、現時点では実現されていません。ソーマジックは繁殖牝馬としては、高齢の域に入っているので、繁殖能力が残っているうちに実現されることが期待されるところです。

 

ソーマジック産駒の競走馬デビュー時の馬体重について

考察対象のソーマジック産駒8頭の内、最軽量で競走馬デビューを果たしたのは、2021年 愛知杯 【GⅢ】勝ち馬のマジックキャッスルで、デビュー戦時の馬体重は424kg。一方、最重量は初仔のソーアメージングで、デビュー戦時の馬体重は504kgでした。比較的小柄な馬体に出がちなディープインパクト産駒ですが、ソーマジック×ディープインパクトの配合で生まれた産駒3頭も、デビュー戦時の馬体重は424kg ~ 438kgでしたので、小柄な馬格の競走馬だったと言えます。一方、ディープインパクト産駒の3頭以外は470kg以上でデビュー戦を迎えていますので、ソーマジック産駒は、ディープインパクトとの配合でなければ、比較的恵まれた馬格で生まれてくることが期待できると考えます。

 

ソーマジック産駒のデビュー時期について

考察対象のソーマジック産駒8頭は、全て2歳の内にデビューできており、体質が弱くて競走馬デビューが遅れるという可能性は低そうです。1点、気を付けておきたいポイントとして、高い確率でPOG期間内に勝ち上がるソーマジック産駒ですが、デビュー戦勝ちを果たしているのは、牝馬クラシック戦線で活躍したマジックキャッスル1頭だけです。デビュー勝ち確率は低くとも、デビュー勝ちするようであれば、POG期間内の活躍が期待できそうです。

 

ソーマジック産駒の性差による戦績の差について

考察対象のソーマジック産駒8頭の内、重賞ウイナーに輝いたマジックキャッスルが牝馬、同じくソーヴァリアントは牡馬です。重賞入着の実績を残しているソーグリッタリングが牡馬、ソーダズリングが牝馬ですし、上記産駒以外の産駒の戦績を見ても性差による戦績の偏りは見られません。

 

繁殖牝馬 ソーマジック レーダーチャート

ソーマジックRC

ソーマジックRC

ソーマジック産駒をPOGで指名する時のポイント

  • サンデーサイレンス系種牡馬との相性は良いが、GⅠを勝つほどの大物産駒が誕生するには至っていない。
  • ソーマジック産駒は比較的馬格にも恵まれ、デビューも遅くはない。POG指名においては安心材料。
  • POG期間内1勝する確率は高いが、デビュー勝ちはマジックキャッスルの1頭だけ。デビュー戦は期待できない血統と言えるが、デビュー勝ちできれば活躍が見込める。