優秀な繫殖牝馬だが、POG的には?
ジンジャーパンチ
競走馬としてのジンジャーパンチ
繫殖牝馬ジンジャーパンチは父馬Awesome Again(1994-2020)、母馬Nappelon、母父Bold Revenueの配合で生まれたサラブレッドです。米国産で競走馬としての主戦場も米国でした。生涯戦績は22戦12勝。主な勝ち鞍に2007年BCディスタフ 【GⅠ】をはじめ計6つのGⅠがあります。ジンジャーパンチは競走馬として大活躍した名牝なのです。
ジンジャーパンチの血統背景
ジンジャーパンチの父馬Awesome Againはカナダ産の競走馬で、生涯戦績は12戦9勝。主な勝ち鞍には1998年BCクラシック 【GⅠ】、同年ホイットニーH 【GⅠ】があります。父馬Awesome Againは競走馬としても活躍しましたが、種牡馬としてもGⅠウイナーを15頭も輩出しています。BMSとしては、2012年東京大賞典 【GⅠ】勝ち馬ローマンレジェンドの中にその名を残しています。
一方、母馬Nappelonはカナダ産のサラブレッドで、アメリカで競走馬生活を送りました。生涯戦績は70戦17勝。主な勝ち鞍は1995年カムリ―S 【GⅡ】になりますが、それ以上に70戦もこなしたことに敬意を表します。繁殖牝馬Nappelonの最大の実績はジンジャーパンチを輩出したことでしょう。
ジンジャーパンチ産駒の
POG期間内戦績及び傾向
繁殖牝馬ジンジャーパンチの産駒の傾向を考察するにあたり、POG期間を終了している9番仔プレミアムスマイルまでを考察対象とします。なお、ジンジャーパンチ産駒の出世頭は重賞4勝のルージュバック及び2022年 産経大阪杯 【GⅠ】勝ち馬のポタジェです。
ジンジャーパンチ産駒の
競走馬デビュー時期について
考察対象のジンジャーパンチ産駒9頭の内、5番仔エリティエールが3歳2月のデビュー、6番仔サザンスパークルが未デビューのまま登録抹消となっています。エリティエール、サザンスパークル以外の7頭は2歳の内にデビューしています。ジンジャーパンチ産駒は体質が弱いということはなく、デビューが大きく遅れる可能性も低いと考えられます。ただし、ルージュバック、ポタジェはともに、POG期間内よりもPOG期間が終了してからの方が、目立つ実績を残しているので、本格化を迎えるのは、少し遅めの傾向にあるのかもしれません。
ジンジャーパンチ産駒の
競走馬デビュー時の馬体重について
考察対象のジンジャーパンチ産駒9頭の内、最軽量でデビュー戦を迎えたのは初仔のジンジャーミストで、デビュー戦時の馬体重は438kgでした。一方、最重量でのデビューは516kgでケイブルグラムでした。なお、出世頭のルージュバックのデビュー戦時の馬体重は456kg、ポタジェは450kgでした。ジンジャーパンチ産駒は馬体重による戦績の差は見られませんでした。さほど馬体は大きくなくとも活躍が期待できるようです。
ジンジャーパンチ産駒の
性差による戦績の差について
考察対象のジンジャーパンチ産駒9頭の内訳を見てみると、牝馬が5頭、牡馬が4頭の構成です。出世頭の1頭ルージュバックは牝馬、もう1頭の出世頭ポタジェは牡馬です。出世頭以外の7頭についても、性差による戦績の大きな差は見られませんので、ジンジャーパンチ産駒は性差による戦績の差はありません。ドラフト指名を検討する場合には牡産駒、牝産駒で選択を迷う必要はないようです。
父系の違いによる戦績の差について
考察対象のジンジャーパンチ産駒9頭中6頭がサンデーサイレンス系種牡馬の産駒です。その中に出世頭のルージュバックとポタジェがいます。残りの3頭のPOG期間内の戦績は0勝馬が1頭、1勝馬が2頭です。現在までのところ、サンデーサイレンス系種牡馬でしか実績を残せていません。2021年産は父馬がサンデーサイレンス系種牡馬のスワーヴリチャードですので、期待できるかもしれませんが、ジンジャーパンチ産駒はPOG向きではない傾向が見られますので、POG指名を検討の際には慎重に。
繁殖牝馬 ジンジャーパンチ
レーダーチャート
POGでジンジャーパンチ産駒を選ぶ時のポイント
- ジンジャーパンチ産駒は2歳の内にデビューできる傾向にあり、馬格もある程度の大きさが保たれています。
- ジンジャーパンチは重賞ウイナーを輩出した良質な繁殖牝馬ではあるが、出世頭の2頭は、POG期間内というよりは、古馬になってから実績を残しているので、POG的にはドラフト指名は見送りが正解かも。
- サンデーサイレンス系種牡馬で実績を残しているので、2021年産のスワーヴリチャード産駒がどのような競走馬に育っていくのか興味深い。
2WS POGドラフトリストの発売は
毎年4月1日!
STORES(牡馬編、牝馬編 各¥550)
コンビニプリント
(牡馬編、牝馬編 各¥700)
|
|
|