凡庸な競走馬で優秀な繫殖牝馬
サンブルエミューズ
競走馬としてのサンブルエミューズ
繫殖牝馬サンブルエミューズは父馬ダイワメジャー、母馬ヴィートマルシェ、母父フレンチデピュティの配合によって生まれたサラブレッドです。競走馬としての生涯戦績は27戦3勝。3勝しかしていませんが、2012年 芙蓉S(OP)、2013年 フェアリーS 【GⅢ】3着の実績があり、比較的早い時期に実績を残しました。
繁殖牝馬サンブルエミューズの血統背景
父馬ダイワメジャーはサンデーサイレンス系の種牡馬。ダイワメジャーの母系はスカーレットインクを祖として、重賞ウイナーが数多く輩出されている活気溢れる血統です。自身の生涯戦績は28戦9勝、主な勝ち鞍には2004年 皐月賞 【GⅠ】、2006年天皇賞(秋)【GⅠ】、2006年、2007年マイルチャンピオンシップ 【GⅠ】連覇、2007年安田記念 【GⅠ】があります。ダイワメジャーは主に1600m~2000mのレースで活躍した競走馬で、2006年、2007年にはJRA賞 最優秀短距離馬に選出されています。種牡馬としては、アドマイヤマーズ、メジャーエンブレム、カレンブラックヒルと3頭のNHKマイルカップ勝ち馬の他に2017年桜花賞馬のレーヌミノル、2019年阪神JF勝ち馬レシステンシアを輩出するなど、産駒はマイルを得意とする傾向があります。
母馬ヴィートマルシェは1997年桜花賞馬キョウエイマーチの仔です。キョウエイマーチの母系には日本の在来牝系の血も流れています。キョウエイマーチ自身はGⅠを制覇した名牝でしたが、ヴィートマルシェは生涯戦績9戦1勝の凡庸な競走馬でした。しかし、繁殖牝馬としては、サンブルエミューズの他に、2021年BCディスタフ 【GⅠ】勝ち馬でオルフェーヴル産駒のマルシュロレーヌ、2014年東京スポーツ杯2歳S 【GⅢ】2着をはじめ、重賞戦線で活躍したディープインパクト産駒のアヴニールマルシェ、ダート路線で活躍しているドゥラメンテ産駒のバーデンヴァイラーと、重賞戦線での活躍馬を異なる種牡馬で輩出している優秀な繫殖牝馬です。
サンブルエミューズ産駒の
POG期間内戦績及び傾向
サンブルエミューズ産駒について考察を進めるべく、現時点でPOG期間を終了している4番仔ラヴェルまでを考察対象とします。サンブルエミューズ産駒の出世頭は2022年チューリップ賞 【GⅢ】勝ち馬で、同年オークス 【GⅠ】3着のナミュールです。
サンブルエミューズ産駒の
競走馬デビュー時期について
考察対象のサンブルエミューズ産駒4頭の内、未デビューの2番仔ヴァルドレス以外のデビュー時期を見てみますと、ヴェスターヴァルトが2歳6月、ナミュールが2歳9月、ラヴェルが2歳7月といずれも2歳の早い時期にデビューしています。サンブルエミューズ産駒のデビューは比較的早い傾向にあり、POG的には好材料です。ちなみに、考察対象のサンブルエミューズ産駒4頭の内、デビュー勝ちを飾ったのは、ナミュールとラヴェルの2頭です。その2頭はいずれも後に重賞ウイナーに輝いていることから、デビュー勝ちするようであれば、重賞級の大物の可能性が高いと考えられます。
サンブルエミューズ産駒の
競走馬デビュー時の馬体重について
ヴェスターヴァルトのデビュー戦での馬体重は462kg、ナミュールのデビュー戦での馬体重は438kg、ラヴェルのデビュー戦での馬体重が444kg。いずれも決して大きな馬体ではありません、特に出世頭のナミュールは小柄な部類の馬体です。馬格が無くて苦戦する競走馬が多い中、小柄な馬体でも実績を残していることろを見ると、サンブルエミューズ産駒は馬格に恵まれなくとも良績が期待できますし、馬格の小ささを理由にPOGでの指名を回避するのは避けた方が良いと思われます。ちなみにサンブルエミューズ自身のデビュー戦時の馬体重は424kgで、小柄な馬体でしたから、産駒の馬格が小さく出てくるのも納得のいくところです。
サンブルエミューズ産駒の
性差による戦績の差について
初仔のヴェスターヴァルト以外は全て牝馬産駒ですが、ヴェスターヴァルトも活躍馬の輩出実績が明らかに少ないノヴェリスト産駒ながら、POG期間内に2勝を上げ、中日ファルコンS 【GⅢ】では3着に入る等、活躍の実績を残していますので、性差による戦績の偏りはないと考えて良さそうです。
繁殖牝馬 サンブルエミューズ
レーダーチャート
POGでサンブルエミューズ産駒を
選ぶ時のポイント
- 異なる種牡馬でも活躍馬を輩出。サンブルエミューズは父馬を選ばず活躍馬を輩出できる。
- 馬体は小さくとも活躍。
- 早期デビューの傾向でPOG向き。
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