姉妹の中では最も期待できる??
ラストグルーヴ
競走馬としてのラストグルーヴ
繫殖牝馬ラストグルーヴは父馬ディープインパクト、母馬エアグルーヴ、母父トニービンの配合で生まれたサラブレッドです。血統的にはグルヴェイグの全妹にあたります。生涯戦績は1戦1勝。競走馬として、どこまで活躍できるのか見てみたかったのですが、血統的な背景もあって早々と繁殖入りとなりました。
繁殖牝馬ラストグルーヴの血統背景
繫殖牝馬ラストグルーヴの父馬ディープインパクトはサンデーサイレンス系種牡馬で、国内リーディングサイアーランキングに長年トップに君臨している名種牡馬です。ディープインパクト産駒は2歳の早い時期から活躍する早熟性と1600 ~ 2400mでの距離適性を持ち、産駒は高い競走能力も備えていることから、クラシック戦線で活躍する競走馬を何頭も輩出しています。
一方、ラストグルーヴの母馬エアグルーヴは1997年 JRA賞年度代表馬に選出された超一流の競走馬。生涯戦績は19戦9勝。主な勝ち鞍は1996年 オークス 【GⅠ】、1997年 天皇賞(秋) 【GⅠ】です。繫殖牝馬としては繫殖牝馬としても超一流で、その産駒には2003年及び2004年のエリザベス女王杯 【GⅠ】を連覇したアドマイヤグルーヴ、2009年 ステイヤーズステークス 【GⅡ】勝ち馬のフォゲッタブル、2012年 香クイーンエリザベスC 【GⅠ】勝ち馬のルーラーシップと計4頭の重賞ウイナーを輩出しています。また、ラストグルーヴの他に、グルヴェイグ、ポルトフィーノといった優秀な繁殖牝馬を輩出しています。
ラストグルーヴ産駒のPOG期間内戦績及び傾向
ラストグルーヴ産駒の特徴及び傾向を把握すべく、既にPOG期間を終了している5番仔レッドモンレーヴまでを対象に考察を進めていきます。ラストグルーヴ産駒の出世頭は3つの重賞で2着入線の実績のある2番仔ランフォザローゼスと2020年フラワーカップ【GⅢ】2着のレッドルレーヴです。
産駒のデビュー時期について
考察対象のラストグルーヴ産駒5頭は全て2歳の内に競走馬デビューを果たしています。ラストグルーヴ産駒は総じて体質が強く、デビューが大きく遅れる可能性は低い・・・と言いたいところですが、今回考察対象外とした6番仔のロードカナロア産駒は2歳の内にはデビューできませんでした。やはり、他のドラフト候補馬同様に、育成情報に関しては注意を払っておく必要はあるでしょう。
産駒の競走馬デビュー時の馬体重について
考察対象のラストグルーヴ5頭の内、最軽量でデビューしたのは3番仔レッドルレーヴで、デビュー戦時の馬体重は436kgでした。一方、最重量でデビューしたのは5番仔レッドモンレーヴで、デビュー戦時の馬体重は492kgでした。出世頭の1頭であるレッドルレーヴが重賞2着の実績を残していますので、430Kg程度の馬格が見込めるようであれば、合格点と言えるでしょう。しかし、もう1頭の出世頭のランフォザローゼスのデビュー戦時の馬体重は482kgでしたし、POG期間内に2勝を上げ、現在4勝を上げているレッドモンレーヴは最重量の492kgでデビューしていますので、順調に戦績を重ねていくという観点からも馬体重は小さいよりも大きい方が好ましいと考えられます。
産駒の性差による戦績の差について
出世頭のランフォザローゼス、レッドルレーヴがそれぞれ牡馬(セン)、牝馬ですので、ラストグルーヴ産駒は牡馬と牝馬のどちらを選んでも、同様の活躍が期待できるものと思われます。ただし、ランフォザローゼスは重賞2着が3回あるのに対し、レッドルレーヴは重賞2着の実績が1回と、重賞2着入線の実績を持つ2頭ではありますが、そこには違いがあります。また、重賞での実績はありませんが、POG期間に限定しない通算勝利数ではラストグルーヴ産駒の中で最も多い4勝を上げているレッドモンレーヴが牡馬ですので、ラストグルーヴ産駒をPOGドラフト候補とするならば、牡馬の方が少し安心できるのかもしれません。
父系の違いによる戦績の差(配合相性)について
出世頭のランフォザローゼス、レッドルレーヴはともにキングカメハメハ産駒ですので、ラストグルーヴとキングマンボ系種牡馬のキングカメハメハの配合は悪くはないのでしょう。通算勝利数4勝のレッドモンレーヴがキングマンボ系種牡馬ロードカナロア、通算勝利数3勝のカランドゥーラがロベルト系種牡馬モーリスの産駒です。キングマンボ系種牡馬とは配合相性が良さそうですが、キングマンボ系以外でもそれなりの実績を出していますので、ラストグルーヴは種牡馬を選ばず、素質の高い競走馬を輩出できる繁殖牝馬なのかもしれません。
繫殖牝馬ラストグルーヴ レーダーチャート
繁殖牝馬ラストグルーヴまとめ
- キングマンボ系種牡馬との配合相性は良いと思われます。ただし、キングマンボ系以外の種牡馬との配合で活躍馬の輩出を期待できない訳ではありません。
- 牡馬産駒を選んでも牝馬産駒を選んでも活躍は期待できますが、牡馬の方がやや安心できますし、馬体は小さいよりも大きい方が安心できそうです。
- エアグルーヴ直仔の現役繁殖牝馬の中では、一番期待できそうです。
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