母父 Storm Cat は、どうなの??
リュズキナ
競走馬としてのリュズキナ
繁殖牝馬リュズキナは父馬Storm Cat、母馬Luckyの配合で生まれたアイルランド産のサラブレッド。競走馬デビューはしていないようですので、競走馬としての能力の高さのほどは不明です。
繁殖牝馬リュズキナの血統背景
繁殖牝馬リュズキナの父馬Storm Catはアメリカ産で、父馬Storm Bird、母馬Terlinguaの配合で生まれたサラブレッドです。生涯戦績は8戦4勝。主な勝ち鞍は1985年 ヤングアメリカS 【GⅠ】です。GⅠタイトルを獲得して一流の競走馬の仲間入りをしていますが、GⅠタイトルを複数持つ種牡馬は数えきれないほど沢山いることを考えると、目立った実績を残した競走馬だったとは言えません。しかしながら、種牡馬として、あるいはBMSとしては大成功を収めました。英・米・愛・仏・伊で計35頭のGⅠウイナーをはじめ、数多くの重賞ウイナーを輩出しています。また、世界各地で計40頭以上のGⅠウイナーの母父としても、その名を残しています。特に日本においては、大種牡馬ディープインパクトとの配合において、非常に相性の良いBMSとして知られており、父馬ディープインパクト×母父Storm Catの配合には、2013年 日本ダービー勝ち馬のキズナ、同年桜花賞勝ち馬のアユサンをはじめ、リアルスティール、ラヴズオンリーユー、ダノンキングリー、サトノアラジン、ラキシスなどのGⅠウイナーがいます。
一方、母馬のLuckyはアイルランド産のサラブレッドで、生涯戦績は7戦2勝。2勝しかしていませんが、そのうち1勝は2004年 愛アサシS 【GⅢ】です。競走馬としては重賞タイトルを手にしましたが、繁殖牝馬としては、特筆すべき実績を残した産駒を輩出することはできませんでした。また、血統背景を遡ってみても、Luckyの2代母Ampullaが1976年 英チェリーヒントンS 【GⅢ】を勝っている程度ですので、血統背景としては地味と言わざるを得ません。
リュズキナ産駒の
POG期間内戦績及び傾向
リュズキナ産駒の傾向及び特徴を把握すべく、既にPOG期間を終了している4番仔ルージュクオーレまでを対象として考察を進めていきます。ただし、初仔のIl Brioは目の疾患により、日本では競走馬になれなかったようで、海外デビューしており、今回の考察の対象外とします。なお、リュズキナ産駒の出世頭は2021年 京都新聞杯 【GⅡ】勝ち馬で、ディープインパクト産駒のレッドジェネシスです。
リュズキナ産駒の
デビュー時期について
考察対象のリュズキナ産駒3頭の内、2歳時にデビューできたのは、出世頭のレッドジェネシス1頭だけです。初仔Il Brioは目の疾患を患い、考察対象の3頭の内、出世頭のリュズキナ産駒を除く2頭も脚元のトラブルに見舞われる経緯があったようなので、リュズキナ産駒は体質的にあまり強くないのかもしれません。順調に育成・調教を進められることが、リュズキナ産駒では、特にPOG期間内での活躍のための重要なポイントになると思われます。ちなみにリュズキナ産駒でデビュー戦を勝利で飾った産駒は、まだいません。
リュズキナ産駒の
競走馬デビュー時の馬体重について
考察対象のリュズキナ産駒3頭の内、最軽量でデビューしたのは、出世頭のレッドジェネシスで、デビュー戦時の馬体重は476kgでした。一方、最重量でデビューしたのは、ハーツクライ産駒のレッドヴェルティスで、デビュー戦時の馬体重は502kgでした。最軽量でデビューしたレッドジェネシスのデビュー戦時の馬体重が476kgでしたので、リュズキナ産駒は馬体が小さいことで悩まされる可能性は低いと考えて良さそうです。
リュズキナ産駒の
性差による戦績の差について
考察対象のリュズキナ産駒3頭の内訳は、牡馬2頭、牝馬1頭です。出世頭のレッドジェネシスが牡馬ですので、現時点ではリュズキナ産駒をドラフト指名するならば、牡馬産駒の方が良さそうです。
父系の違いによる
戦績の差(配合相性)について
出世頭のレッドジェネシスがディープインパクト産駒ですので、リュズキナとディープインパクトの配合相性は悪くはないのでしょう。種牡馬ディープインパクト×母父Storm Catの配合はニックスとして有名ですので、レッドジェネシスを指名された方は多かったのではないでしょうか。ちなみに、種牡馬ハーツクライ×母父Storm Catの組み合わせは、現時点で35頭が輩出されていますが、重賞ウイナーは2018年 青葉賞 【GⅡ】勝ち馬のゴーフォザサミット1頭だけですので、配合相性はあまり良くないのかもしれません。
繁殖牝馬 リュズキナ
レーダーチャート
POGでリュズキナ産駒を
選ぶ時のポイント
- 体質的に丈夫でない可能性があるので、育成・調教に関する情報に注意。
- 牡馬産駒の方が良績を期待できそう。
- ディープインパクトバブル(ディープインパクトの種牡馬としての影響力が強すぎて、繁殖牝馬としての評価が過剰に上がっている状態のこと)の可能性も否定できない。
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