超優秀な繁殖牝馬:ルミナスパレード
競走馬としてのルミナスパレード
繫殖結果ルミナスパレードはノーザンファームの生産馬で、2011年生まれ。生涯戦績は23戦4勝。4勝していますが、重賞出走経験はありません。
ルミナスパレードの血統背景
ルミナスパレードの父馬シンボリクリスエスの競走馬としての戦績は15戦8勝。主な勝鞍には2002・03年 天皇賞(秋)【GⅠ】、2002・03年 有馬記念【GⅠ】があります。種牡馬としてのシンボリクリスエスを見てみると、代表産駒にはエピファネイア、アルフレード、ルヴァンスレーヴ、サクセスブロッケンがいます。種牡馬シンボリクリスエスは、エピファネイア、アルフレードといった芝GⅠの勝ち馬を輩出してはいますが、産駒達はダートの中距離戦で活躍する傾向にあり、かつ活躍時期のピーク(勝率が最も高まる時期)は4歳というデータがありますので、POG向きの種牡馬ではないようです。そして、母の父としては2022年BMSランキング5位に位置しており、BMSシンボリクリスエスの代表産駒には、中山グランドジャンプ6連覇のオジュウチョウサン、現GⅠ2勝のソングラインがいます。
一方、ルミナスパレードの母馬ルミナスポイントは、その母にソニンクを持つ繁殖牝馬です。ソニンクを祖とする牝系からは、2009年日本ダービー馬のロジユニヴァース、2017年秋華賞馬ディアドラ、2023年きさらぎ賞勝ち馬のフリームファクシ、同年青葉賞勝ち馬のスキルヴィングをはじめ、重賞ウイナーが何頭も輩出されています。また、ルミナスパレードの3代母Sonic Ladyは1986年愛1000ギニー、同年ムーランドロンシャン賞、同年サセックス賞のGⅠ3勝をはじめ、重賞を計6勝している超一流の競走馬でした。競走実績、繁殖実績ともに兼ね備えた血統背景を持っていると言えるでしょう。
ルミナスパレード産駒のPOG期間内戦績及び傾向
ルミナスパレード産駒の特徴及び傾向を把握すべく、既にPOG期間を終了している2番仔ティーガーデンまでを対象として考察を進めます。現時点でのルミナスパレード産駒の出世頭は2022年 安田記念 【GⅠ】、2023年 ヴィクトリアマイル 【GⅠ】勝ち馬のソングラインです。
産駒のデビュー時期について
初仔ソングライン、2番仔ティーガーデンともに2歳6月にデビューしており、ルミナスパレード産駒は2歳の早い時期にデビューできていることから、成長スピードは早いと考えられます。また、ソングラインは古馬になってから重賞制覇を果たしていることから、成長力もある血統とも考えられます。
POG的な目線から見れば、早期デビューできない産駒の指名は慎重になった方が良いでしょう。早期デビューできない原因がトラブルであれば、そのトラブルの程度を見極める必要がありますし、大きなトラブルでなくとも、デビューが遅れる見込みであるならば、体質の弱さを疑って、指名を回避することも考えた方が良いと思います。また、デビュー時期は早いものの、ソングライン、ティーガーデンともにデビュー戦は落として、2戦目で勝ち上がっていますので、ルミナスパレード産駒をPOGドラフトで指名した場合、デビュー戦には過度な期待はしない方が良いかもしれません。
産駒の競走馬デビュー時の馬体重について
初仔のソングラインのデビュー戦時の馬体重が468kg、2番仔ティーガーデンのデビュー戦時の馬体重が492kg。これまで小さな馬体の産駒は出てきておりませんので、母馬ルミナスパレードは活躍するのに十分な馬格の仔を輩出できるという点でも優れた繁殖牝馬だと言えます。
産駒の性差による戦績の差について
ルミナスパレード産駒2頭の内訳は、牡馬が1頭、牝馬が1頭ですので、傾向を述べるには、数が少ないのですが、牝馬のソングラインがGⅠを2勝していることから、もしかすると牝馬の方が期待できるのかもしれません。しかし、牡馬のティーガーデンもPOG期間内に2勝を上げており、その後も、惜敗を繰り返していることから、決して牡馬産駒では良績を期待できないという訳ではありません。
父系の違いによる戦績の差(配合相性)について
初仔ソングラインの父馬キズナはサンデーサイレンス系種牡馬。2番仔ティーガーデンの父馬ドゥラメンテはキングマンボ系種牡馬ですので、この2頭を材料に判断するならば、出世頭ソングラインの父馬キズナもしくはサンデーサイレンス系種牡馬との配合相性が良いように見えますが、ドゥラメンテも母系にサンデーサイレンスの血が入っていますので、父系の違いによる戦績差は、現在までのところないと考えて良いでしょう。ただし、サンデーサイレンスの血が入っていない種牡馬との配合の場合は、慎重になった方が良いのかもしれません。
繁殖牝馬 ルミナスパレード レーダーチャート
繁殖牝馬ルミナスパレードまとめ
- 優秀な競走実績、繁殖実績を兼ね備えた血統背景を有している。
- 初仔からGⅠウイナーを輩出している繫殖牝馬。
- 牝馬産駒の方が良績を期待できるかもしれない??
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