POGドラフト対策 ブログ

2WS indexと名付けたPOG期間内2勝以上を上げる可能性の高い2歳馬をPOGドラフト前に探し当てるための指数を開発・検証中。

2023年 POGドラフト戦略 ~ 初仔も狙え! 気になるレイデオロ産駒初仔 ~

レイデオロ産駒初仔(牡馬)

レイデオロ産駒初仔(牡馬)

種牡馬レイデオロについて

『初仔は走らない』と競馬界では、まことしやかに囁かれていますが、実際に初仔が活躍した事例がない訳ではありません。初仔は判断材料に乏しいので、POGドラフトでは敬遠されることも多いと思われますが、判断材料が少ない分、競合も発生しにくく、ドラフト下位でも優秀な手駒が獲得できるというメリットもあります。ドラフトメンバーに差をつけたいのならば、初仔も敬遠せずにしっかり検討した方が良いと思います。ということで、当ブログでは『気になる〇〇産駒初仔』と題して種牡馬別に独断と偏見で選んだ初仔を考察してみます。当ページではレイデオロ産駒を取り上げます。

 

まずは父馬レイデオロについて簡単に紹介します。

種牡馬レイデオロはキングカメハメハ系種牡馬で、生涯戦績は17戦7勝。主な勝ち鞍には2017年日本ダービー【GⅠ】、2018年天皇賞(秋)【GⅠ】があります。2023年デビューの2歳馬が初年度産駒になる新種牡馬です。初年度産駒ということに加えて初仔になりますので、未知数の塊のような存在ですが、血統的にはサンデーサイレンスの血が一滴も入っていませんので、良質なサンデーサイレンス系繁殖牝馬との配合で大物が生まれてくるかもしれません。また、BMSにディープインパクトを持つ産駒は、ウインドインハーヘアの牝馬クロスが発生する点も注目すべきポイントです。それでは気になる2023年2歳レイデオロ初仔産駒について紹介を進めていきます。

 

馬名:ショウナンハウル(牡)

父馬:レイデオロ、母馬:リンフォルツァンド、母父:ディープインパクト

母馬リンフォルツァンドはノーザンファーム産のサラブレッドで、生涯戦績は7戦1勝。1勝しかしていませんので、競走馬としては全く活躍できておらず、重賞出走の経験すらありません。ちなみにリンフォルツァンドのデビュー戦時の馬体重は466kg、初勝利時の460kgでした。馬格が小さいという訳ではなかったようです。

 

血統背景を見てみると、ショウナンハウルの4代母にLuv Luvin'の名前があります。Luv Luvin'は欧州のマイル戦線を中心に活躍馬が輩出されている牝系で、2008年 英・愛2000ギニ―をはじめ、GⅠを4勝したHenrythenavigator, 2013年米BCターフ【GⅠ】, 英2000ギニ―【GⅠ】勝ち馬のMagician, 2017年、2018年の米BCターフスプリント【GⅠ】を連覇したStormy Liberal等、何頭もの重賞ウイナー、重賞活躍馬が出ています。また、ショウナンハウルの2代母にリッスンの名前があります。リッスンは2007年英フィリーズマイル【GⅠ】勝ち馬です。また繫殖牝馬としても、2015年ローズステークス【GⅡ】勝ち馬タッチングスピーチの他、2016年東京スポーツ杯2歳ステークス【GⅢ】、2017年共同通信杯【GⅢ】でとも3着入線のムーヴザワールド、2019年菊花賞【GⅠ】2着のサトノルークスを輩出しています。

 

ショウナンハウルは、優秀な血統背景を持っており、既に馬名も決定。更に入厩予定厩舎が明らかになっている点はPOG的にはプラスです。いつ優秀な血統が花開いても、何ら不思議はありません。

 

馬名:フォルガイル(牡)

父馬:レイデオロ、母馬:アディクション、母父:ハーツクライ

母馬アディクションはノーザンファームの生産馬で、生涯戦績は7戦0勝。アディクションは1勝もあげることなく繁殖入りしました。

 

血統背景を見てみると、2代母のアディクティドは2009年 独 シュヴァルツゴルトレネン【GⅢ】勝ち馬です。競走馬として重賞ウイナーとなったアディクティドは繁殖牝馬としても、マイル重賞を2勝しているクルーガー、2020年フジテレビ賞スプリングステークス 【GⅡ】3着入線のサクセッションを輩出しています。なお。クルーガー、サクセッションはともにキングカメハメハとの配合で生まれた牡馬でした。2代母のアディクティドはキングカメハメハとの配合相性が良かったのでしょう。

 

キングカメハメハとの配合相性の良かったアディクティドの血を継ぐ母馬アディクションとキングカメハメハ系種牡馬レイデオロとの配合で生まれた本馬。果たして配合相性のほどは如何ほどのものなのか、大変興味深いところです。

 

 

馬名:フローレスマジック2021(牡)

父馬:レイデオロ、母馬:フローレスマジック、母父:ディープインパクト

母馬フローレスマジックはノーザンファームの生産馬で、生涯戦績は22戦4勝。重賞勝ちの実績はありませんが、2016年アルテミスステークス【GⅢ】及び2019年福島牝馬ステークス【GⅢ】で2着、2017年クイーンステークス【GⅢ】、同年フローラステークス【GⅡ】でそれぞれ3着の実績があります。母馬フローレスマジックのデビュー戦は2歳8月で、デビュー戦時の馬体重は450gで、勝利時の馬体重は450~472kgでした。

 

血統背景を見てみると、フローレスマジック2021の2代母にマジックストームの名前があります。マジックストームは2002年 米モンマスオークス 【GⅡ ダート9.0F】勝ち馬で、2001年 米スピナウェイS【GⅠ ダート7.0F】3着入線の実績がある優秀な競走馬でした。繁殖牝馬としても、2014年 エリザベス女王杯 【GⅠ】勝ち馬ラキシス、2017年 安田記念 【GⅠ】勝ち馬サトノアラジンの2頭のGⅠウイナーを輩出している一流の繁殖牝馬でした。ただし、ラキシスもサトノアラジンも母馬フローレスマジックもディープインパクト産駒ですので、繁殖牝馬として一流の実績が残せたのには種牡馬ディープインパクトの力も大きかったのかもしれません。

 

母馬フローレスマジックの全姉ラキシスの産駒実績は芳しくなく、フローレスマジックの繁殖牝馬としての素質にも少し不安が残ります。しかし、その不安を拭うくらいの優秀な血統背景があるので、その可能性に期待したいところです。

 

馬名:マウレア2021(牡)

父馬:レイデオロ、母馬:マウレア、母父:ディープインパクト

母馬マウレアは下河辺牧場産のサラブレッドで、生涯戦績は8戦2勝。デビュー戦から2連勝を飾って、大きな活躍が期待されましたが、その後、勝ち星を上げることはできませんでした。しかしながら、2017年阪神ジュベナイルフィリーズ【GⅠ】で3着入線、2018年チューリップ賞【GⅢ】で2着、同年紫苑ステークス【GⅢ】2着の実績があります。重賞には手が届きませんでしたが、重賞戦線で活躍した優秀な競走馬でした。

 

血統背景を見てみると、2代母にバイザキャットの名前があります。バイザキャットは競走馬としては活躍できませんでしたが、繫殖牝馬としては、2013年桜花賞馬のアユサンを輩出しています。そして、バイザキャットはStorm Cat産駒で、Storm Catはディープインパクトと配合相性の良いブルードメアサイアーとして有名です。実際、バイザキャット産駒で重賞戦線で実績を残せたのは、ディープインパクト産駒のアユサン、マウレアの2頭だけです。

 

母馬マウレアは競走馬として大成できませんでしたが、素質の片鱗を見せる実績は残しています。素質は秘めながらも競走馬として大成できなかった母馬の能力に、大成する必要だった何かを父馬レイデオロが補っていれば、本馬マウレア2021が活躍しても何ら不思議ではありません。

 

 

レイデオロ産駒初仔(牝馬)

レイデオロ産駒初仔(牝馬)

馬名:レグラデオロ(牝)

父馬:レイデオロ、母馬:イルーシヴグレイス。母父:ディープインパクト

母馬イルーシヴグレイスはノーザンファームの生産馬で、生涯戦績は10戦1勝。1勝しかしていませんので、競走馬としては全く活躍できませんでした。デビュー戦は2歳8月、デビュー戦時の馬体重は406kg、初勝利時の馬体重は396kg。馬格が小さかったことがイルーシヴグレイスの出世を妨げた要因の1つかもしれません。この牝系で近年活躍しているアドマイヤビルゴも、レースの出走体重は430kg前後と決して大きな馬格ではありません。デビューからの5戦で4勝を上げて快進撃を続けていましたが、重賞初挑戦で惨敗して以降は、戦績が振るいません。復調の兆しは見えつつありますが、快進撃が続かなかった要因の1つに馬格の小ささがあったのかもしれません。

 

血統背景を見てみると、本馬レグラデオロの2代母にイルーシヴウェーヴの名前があります。イルーシヴウェーヴは2009年仏1000ギニー 【GⅠ】をはじめ、重賞を4勝した優秀な競走馬でした。ちなみにイルーシヴウェーヴの2代母Echoesも1991年 コリーダ賞 【GⅢ】を勝った重賞ウイナーでした。

 

2世代毎に重賞ウイナーが輩出されている流れですので、ひょっとすると本馬レグラデオロも重賞ウイナーに駆けあがっていくかもしれません。しかし、この牝系は競走馬としての素質は高いものの、馬格の小さい印象があります。馬格の小ささが素質に見合った活躍を難しくしているのならば、POGドラフトの指名にあたっては、レグラデオロの馬格に注意を払う必要があるでしょう。

 

馬名:カウントオンイット2021(牝)

父馬:レイデオロ、母馬:カウントオンイット、母父:クロフネ

母馬カウントオンイットは千代田牧場の生産馬で、生涯戦績は16戦2勝。2勝しかしていませんので、競走馬としては活躍できませんでした。デビュー戦の馬体重は500kg、初勝利時の馬体重は494kg。馬格には恵まれていたようですので、本馬カウントオンイット2021もそれなりの馬格でデビューできるのではないでしょうか。

 

血統背景を見てみると、2代母にグローバルピースの名前があります。グローバルピースは5戦1勝の戦績で繁殖入りしましたので、競走馬としては活躍していませんが、繁殖牝馬としては2012年ヴィクトリアマイル【GⅠ】勝ち馬のホエールキャプチャ、2019年 スポニチ賞京都金杯 【GⅢ】勝ち馬のパクスアメリカーナ、2016年京都ジャンプステークス【J.GⅢ】勝ち馬のドリームセーリングの3頭の重賞ウイナーを輩出しています。ちなみに上記3頭はいずれもクロフネ産駒です。グローバルピースとクロフネは配合相性が良かったのでしょう。

 

母馬カウントオンイットもクロフネ産駒でありますが、競走馬として活躍できませんでしたので、競走馬としての実力が産駒に受け継がれているのかどうかは怪しいところですが、2代母は優秀な競走能力を産駒に伝えているので、その優秀な繁殖能力が母馬に受け継がれていれば、カウントオンイット2021の活躍は必至でしょう。

 

発売日は毎年4月1日!

winsormore.stores.jp