POGドラフト対策 ブログ

2WS indexと名付けたPOG期間内2勝以上を上げる可能性の高い2歳馬をPOGドラフト前に探し当てるための指数を開発・検証中。

【勝ち組POG】繁殖牝馬研究 ~ セレブラール ~

キズナとの配合相性は良くないのでは?

セレブラール

セレブラール

セレブラール

競走馬としてのセレブラール

繁殖牝馬セレブラールは北海道三石産で、父馬ボストンハーバー、母馬モンローウォーク、母父Sir Tristramの配合で生まれたサラブレッドです。生涯戦績は38戦3勝。初勝利には10戦を要し、生涯3勝しか上げていませんので、競走馬としては大成できませんでした。

 

繁殖牝馬セレブラールの血統背景

繁殖牝馬セレブラールの父馬ボストンハーバー(1994 - 2021)は2-3歳時に米で8戦6勝。主な勝ち鞍に1996年BCジュヴェナイル 【GⅠ】があり、ボストンハーバー自身は早熟の快速馬だったようです。種牡馬としては、産駒にスピード能力の高さと仕上がりの早さを伝えていたようです。2016年に種牡馬を引退していますが、BMSとしては中距離適性、成長力に影響を与えているようです。

 

一方、母馬のモンローウォークは豪州産のサラブレッドですが、日本に輸入され、日本で競走馬時代を過ごしました。生涯戦績は7戦0勝。1勝も上げることなく繫殖入りしています。セレブラールの母父にあたるSir Tristramの生涯戦績は19戦2勝。Sir Tristramにも競走馬としての特筆すべき戦績はありません。しかし、母系の方に目を向けてみると、その祖には名牝Violetta(1958年生)の名前があります。Violettaを祖とする牝系には、1983年英ダービー他GⅠ3勝のTeenoso、2006年英ダービー馬のSir Percyと2頭の英ダービー馬を含む多くの欧州クラシックウイナーがいます。また、妹には1967年 愛1000ギニ―勝ち馬Lacquer、英2歳牝馬チャンピオンのSovereignがいます。競走馬としては活躍できなかったモンローウォークですが、実は超一流母系を血統背景に持つ繫殖牝馬なのです。

 

セレブラール産駒の戦績及び傾向

セレブラール産駒一覧

セレブラール産駒一覧

セレブラール産駒の特徴及び傾向を把握すべく、既にPOG期間を終了している8番仔サルヴァトーレまでを対象として考察を進めていきます。セレブラール産駒の出世頭はサクラバクシンオー産駒のベルカントとロードカナロア産駒のイベリスになります。ベルカントは2013年ファンタジーS 【GⅢ】及び2014年フィリーズレビュー 【GⅡ】をはじめ、2015年、16年アイビスサマーダッシュ 【GⅢ】の連覇など重賞を計5勝しています。一方、イベリスは2019年アーリントンカップ 【GⅢ】と2021年京都牝馬S 【GⅢ】の2つの重賞を制覇しています。また、産駒の傾向として、スピードに勝る馬が多く、気性は激しめなので、短距離のレース向きの産駒が輩出される傾向にあるようです。

 

セレブラール産駒のデビュー時期について

考察対象のセレブラール産駒7頭に加え、8番仔のサルヴァトーレを含めて、産駒は全て2歳の内にデビューを果たしています。セレブラール産駒では体質が弱くデビューが遅れるということに関しては、その可能性が低いと考えて良さそうです。ちなみに、繁殖牝馬セレブラール自身は2歳7月で競走馬デビューを果たしています。

 

セレブラール産駒の競走馬デビュー時の馬体重について

考察対象のセレブラール産駒8頭の内、最軽量で競走馬デビューしたのは5番仔エレヴァートで、デビュー戦時の馬体重は434kgでした。一方、最重量で競走馬デビューしたのは8番仔サルヴァトーレで、デビュー戦時の馬体重は468kgでした。出世頭の1頭であるベルカントのデビュー戦時の馬体重が466kg、もう1頭の出世頭であるイベリスのデビュー戦時の馬体重は446kg。極端に小さな馬格であったり、極端に大きな馬格でなければ、馬格に関しては、あまり気にしなくて良いと考えられ、ドラフト候補として検討するならば、馬格以外の要素に注意を払うべきでしょう。

 

セレブラール産駒の性差による戦績の差について

考察対象のセレブラール産駒8頭の内訳を見てみると、牝馬が5頭、牡・セン馬が3頭です。出世頭のベルカント、イベリスはともに牝馬ですので、セレブラール産駒は牝馬の方が活躍する可能性が高いと思われます。

 

父系の違いによるPOG期間内の戦績の差(配合相性)について

繁殖牝馬セレブラールは、サクラバクシンオー、ロードカナロアと異なる種牡馬で重賞ウイナーを輩出しています。更に、POG期間内に限定しなければ、考察対象のセレブラール産駒8頭全てが中央で勝ち上がっています。セレブラールは類まれなる良質な繁殖牝馬と言っても良いのではないでしょうか。

 

そんな優秀な繫殖牝馬セレブラールには、2017年産のエレヴァートから6年連続でキズナが配合されています。しかし、ベルカント、イベリスを超えるような競走馬は、まだ出てきていません。おそらく、セレブラールとキズナの配合相性は良くないのだと思います。よって、キズナとの産駒が輩出されているうちは、セレブラール産駒をPOGでは指名しなくて良いと思います。

 

繁殖牝馬 セレブラール レーダーチャート

セレブラールRC

セレブラールRC

POGでセレブラール産駒を選ぶ時のポイント

  • 産駒の距離適性はマイル~スプリント。クラシック向きではなさそう。
  • ドラフト指名するならば牝馬産駒。
  • 種牡馬キズナとの配合相性には疑問。